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デュアルブートにチャレンジ
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前回は、ノートPCにSolaris 10をインストールすることを紹介しましたが、今回は前回ちょっと触れた「デュアルブート」環境を作ってみましょう。

デュアルブート環境を作るのは、慣れてしまうととても簡単にできます。でも、その「慣れ」の境地に至るまでは事前準備を周到にしておかないと、いざというときにとても痛い目にあいます。最低限、内蔵ハードディスクのバックアップ、または重要なデータなどのバックアップをしましょう。

内蔵ディスクに十分な空き領域があり、かつ削除できるパーティションがある場合は問題ないですが、メーカー製のノートパソコンでは自由にパーティションサイズを変更できないものがほとんどです。この場合、パーティションサイズを変更してSolaris 10をインストールする領域を空けなければなりません。

残念ながらSolaris 10では、既存のパーティションを動的に変更するツール・コマンドは用意されていません。しかし、Windowsで出来るものは有償のものしかありませんので、ここではオープンソースの仲間、Linuxの力を借ります。KNOPPIXというCDブート可能なLinuxに含まれる「qtperted」を使えば、たとえNTFSパーティションであってもサイズが変更できるので便利です。

    手順としては
  1. ノートPCを起動します。
  2. 起動後にターミナル画面を開き、スーパーユーザになります。 su[Enter]
  3. パーティション操作プログラムのqtpartedを実行します。          qtparted[Enter]

この後は、GUIツールでサイズを変更したいパーティションをクリックし選択、右ボタンを押してメニューにある「サイズの変更」を選択、パーティションサイズの変更ダイアログでは、マウスで任意のサイズに変更し、元の画面に戻ったらファイルまたはデバイスメニューにある「確定する」をクリックするだけで、簡単にサイズ変更が出来ます。

「サイズの変更」を選択 任意のサイズに変更 「確定する」をクリック
「サイズの変更」を選択 任意のサイズに変更 「確定する」をクリック

サイズ変更が終了したらKNOPPIXを終了させ、Windowsを起動します。無事にWindowsが起動すればOKです。念のためにディスクの管理から空き領域があることを確認しておくと安心です。

なおここで注意しなければならないことは、パソコンのパーティションは基本領域が最大4つ、拡張領域を作る場合は基本領域3つ+拡張領域のどちらかしか作成することができません。そのため、Windowsと共存させる場合でも最低1つはSolaris用の基本パーティションを残すようにしてください。

WindowsのファイルシステムであるNTFSは、Solarisからは読み取ることができません。そのため、相互にファイルをやり取りするための領域をFAT32で用意すると便利でしょう。

なお、サンではSolaris 10 ユニバーシティ・チャレンジ・コンテストということをやっていて、その中に「SolarisオペレーティングシステムのNTFSサポート」というものもあります。腕に自信がある方は、自分でNTFSサポートソフトを作ってここに応募しちゃうということも良いかもしれませんね。

「fdiskパーティションのカスタマイズ」画面
「fdiskパーティションのカスタマイズ」画面

その後、Solaris 10のインストールを行います。インストール方法は前回ご紹介したとおりですが、1つだけ注意しなければならないのは、パーティション設定で既存のWindowsパーティションを間違えて削除しないことです。以前のSolarisでは誤って消してしまうこともありましたが、Solaris 10ではデフォルトインストールを選択した場合、空き領域にSolaris 10がインストールされ、NTFSやFAT32のパーティションは消去されません。

ですので、特に個別に指定したいなどがない場合、デフォルトインストールで選択されるパーティション設定を選ぶか、カスタムインストールでも、「fdiskパーティションのカスタマイズ」画面で「Solaris」のパーティション以外は操作しないようにしましょう。ここで間違えた場合はWindowsは全て消えてしまうので、結局最初からやり直しするしか戻す方法はありません。

Solaris 10をインストールすると、自動的にgrubもインストールされ、システムのブート時に起動OSを選択できるようになります。

このgrubのデフォルト設定はSolarisが起動するようになっていますが、デフォルト起動をWindowsに変更したい場合、/boot/grub/menu.lstのファイルのdefault行に書かれている番号(menu.lst内に記述されている順番)を変更することで、Windowsをデフォルトにすることができます。(後からSolarisをインストールした場合、Windowsは2か3あたりになっていると思います。)

bootpartコマンド
bootpartコマンド

grubで起動OSを切り替えるのではなく、どうしてもWindows標準のNTLDRを使いたい場合はSolaris 10だけでは出来ないためちょっと技が必要です。WindowsのNTLDRでのパーティションブートファイルを作成するbootpartというソフトを使用します。本ページ執筆時点の最新版は2.6です。

このbootpartの使い方は簡単で、ダウンロードしたファイルを適当なディレクトリ(c:\tmpなど)に解凍し、あとはbootpart.exeコマンドを何度か実行するだけです。例えば、Solaris 10のインストールされたパーティション番号が2だった場合は、まずbootpartコマンドを実行しパーティションを表示させ、Solarisのパーティションを探します。

これでSolaris 10のブート用ファイルの作成と、NTDLRへの設定(boot.iniへの書き込み)が完了しました。でも、このままではやっぱりSolaris 10のgrubが起動してしまいます。実はもうワンクッション処理が必要です。

ディスクの管理変更前 ディスクの管理変更後
ディスクの管理変更前 ディスクの管理変更後

grubから先に設定したWindowsを起動し、今度はWindowsのディスクの管理を開きます。ディスクの管理の画面を見ると、Solarisのパーティションがアクティブになっていますので、これをWindowsの起動パーティションがアクティブになるようにしてください。

その後Windowsを終了し、今度はSolarisのインストールCDから再度起動します。先のアクティブパーティションの変更処理でgrubが壊れてしまいますのでgrubの再インストールをします。

インストールCDから起動し、grubの画面もそのまま通過させます。そして、インストールの選択画面になったら「6.Single user shell」を選択し、コマンドプロンプトに入ります。

bootpartコマンド
bootpartコマンド

ここで以下のコマンドを実行します。最後の/dev/rdsk/c0d0s0の部分は、自分の環境に合わせて変えてください。

/sbin/installgrub/boot/grub/stage1/boot/grub/stage2/dev/rdsk/c0d0s0

その後CDを抜いて再起動すれば、NTLDRでSolaris 10も選択できるようになります。そして最後にSolaris 10のgrubに追加されているWindows関連の行を削除すれば完了です。


  

Solaris 10が無事にノートPCにインストールできたら、是非HCL for Solaris OSに報告しましょう。これからチャレンジする人には、強い助っ人になることと思います。サーバだけではなくクライアントでもSolaris、広がるといいですね。

本記事は、サンのユーザ様自らの体験をお寄せいただいたものであり、サン・マイクロシステムズ社としての公式情報ではありません。
※著者のタイトル、所属等は、執筆当時のものであり、現在と異なる場合があります。
また、日本サン・ユーザ・グループは2007年6月をもって休会しております。

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