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Web2.0時代における新しいテクノロジとサンのStrategy サンにおいてWeb関連技術の仕様策定や開発に携わるTim Bray(Director of Web Technologies, Sun Microsystems, Inc)から、Web2.0時代を支えるテクノロジの変遷が紹介されました。Tim Bray はATOMプロジェクトの開発者としても著名です。
Tim Brayは、Web2.0時代を「情報の流れの変化」というキーワードで特徴づけ、今やブログなどによって誰もが情報発信が可能となり、少数から多数へ、また中央から末端への情報の流れから、末端から末端への流れと変化していると語りました。 Tim Brayは例として、サンの社員ブログを上げました。米国本社CEOのJonathan Schwartzもブロガーの一人です。「このブログはサンに絶大な効果をもたらしました。市場からは、サンは顔のない大企業ではなく、ITに情熱を注ぐ人間の集団であることと理解され、ブログを見た世界中のユーザからフィードバックが寄せられ、社員もお客様と積極的にコミュニケーションをとるようになりました」とサンのビジネスに大きな影響を与えたことが示されました。 続いて、Web2.0時代における開発スタイルの変化についても言及されました。Web2.0以前には、様々なプログラミング言語や開発ツールが存在し、その多さが逆にWebテクノロジの発展の阻害要因でした。しかし、最近登場した技術は純粋にWebをターゲットにしており、中でもPHP、Ruby、Pythonといったスクリプト言語が注目されています。Time to marketが特に重視される現在のネット・ビジネスにおいて、簡単にそして迅速にWebサイトを作ることができる技術の出現はとても重要です。 サンは、Javaプラットフォーム上でのスクリプト言語対応を進めています。「Javaは、強固でパフォーマンスに優れたJava VM、充実したライブラリやAPI、言語の3つの要素から成り立ちます。この中で言語の部分はJavaに限定せずとも良いと考えました。Javaプラットフォーム上でいろいろな言語を扱うことができますし、またそれぞれを連携させることも可能となるでしょう。」とTim Brayは述べました。
最後に、異機種混在環境における諸処の問題を解決する技術が「Web」そのものであるとし、REpresentational State Transfer(REST)アーキテクチャの重要性を改めて示唆しました。 JRuby, NetBeansの紹介と今後の展望~Rubyはなぜ、サンか?~ Javaプラットフォーム上に実装されたRubyの処理系「JRuby」 のコア開発者であるCharles NutterとThomas Enebo(いずれもSun Microsystems, Inc.)より、JRubyの現状と今後の展望が紹介されました。
JRubyはRuby 1.8.5 の仕様を元に開発は行われ、ネイティブ・スレッドへの対応、Unicodeのサポートやパフォーマンスの改善が図られています。JRubyによって、RubyプログラムからJavaのオブジェクトを利用したり、逆に、JavaプログラムからRubyで記述したスクリプトを実行することが可能です。 JRubyはオープンソース・プロジェクトであり、現在6人のコア・コミッターと、20数名のコミュニティ・メンバーがプロジェクトに参画しています。6月9日に、JRuby1.0が正式にリリースされました。 もともとRubyはコード記述量が少なく、開発生産性の高さに定評があります。JavaとRubyを連携させることによって、Javaプログラマは既存のJava資産を活用しながらRubyの持つ高い生産性の恩恵を受けることが可能となります。また、RubyにはRailsというWebアプリケーション・フレームワークがあり、GlassFishとの組み合わせることでエンタープライズ・システムの開発がさらにスピードアップすることでしょう。 なお、講演では、NetBeans 6を使ったJRubyのデモンストレーションも行われ、JFrameを使ったGUIの開発、データベースにアクセスするWebアプリケーションの開発の様子が紹介されました。 最後に、JRubyの今後の展開として、パフォーマンスの改善、Ruby 2.0 への対応が挙げられました。 オープンソース・コミュニティに対するサンの取組み サンのコミュニティ・プロジェクト統括責任者である藤井彰人から、NetBeans におけるRubyサポートと日本におけるオープン・コミュニティに対するサンの取組みが紹介されました。
NetBeans 6では、Ruby/JRuby/Ruby on Railがサポートされています。具体的には、プロジェクトのサポート、コード・コンプリーションやシンタックスチェックなどを兼ね備えたコードエディタ、ステップ実行やブレークポイント機能等を持つデバッガ、Railsを使ったアプリ開発サポート機能が提供されています。現在NetBeans IDE 6.0 Preview (M9)のダウンロードが可能です。 続いて、開発者コミュニティに対するサンの取組みが紹介されました。日本においては、JavaやSolarisといったサンの製品のみならず、広く世の中で認知されている様々な ビジネスアジリティへのRubyのインパクト CTCの鈴木誠治氏(執行役員 ITエンジニアリング室長)より、Rubyに対するCTCの取組みが紹介されました。
ビジネスサイクルが速まり、企業を取り巻く環境が大きく変化する中で、CTCは次世代IT統合基盤としてSOC(サービス指向コンピューティング)を提唱しています。SOCは、SOI(サービス指向インフラストラクチャ)とSOA(サービス指向アーキテクチャ)から構成されます。SOIとは、様々な粒度のサービスに対して適切なITリソースを提供するインフラストラクチャです。SOAとは、ビジネス環境の変化に迅速に対応するシステムの開発手法です。 しかし、Web2.0時代ではSOAだけでは対応しきれない、さらなる短納期が求められ、リリース後も継続して拡張が必要なシステム開発が存在します。こうしたシステム開発にはPerl、PHP、Rubyといった軽量言語を用いたアジャイル開発が求められます。エンタープライズシステムの開発ではJavaが主流ですが、Javaと軽量言語の両方のスキルを持ち合わせるデベロッパの確保はまだまだ難しいのが現状です。 CTCでは、教育やコミュニティ支援を通じて、デベロッパの育成を推進しています。CTCテクノロジではRuby入門、Ruby on Railsトレーニングという講座が開催されています。また、JRubyコミュニティにメンバーを参画させ、開発及び検証を実施しています。さらに、「しまねOSS協議会」にも参画し、オープンソース・コミュニティに対しても積極的な活動を行っています。 鈴木氏は「CTCは、エンタープライズレベルで安心してRubyを使ってもらえるようにプラットフォームの構築、開発手法、人材育成、コミュニティ活動等あらゆる側面から取り組みます。」という言葉で講演を締めくくりました。
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