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Servers in a box & Services in a box : システム統合を考える Web Tier安定化プロジェクト LAMPからSAMP/SAPPへ
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社内のwebサービスのインフラをLinuxからSolarisへと刷新を目論んでいる、期待の若者、若井さんを、サン太郎くんとの打ち合わせに同席させた岡田さん。Linuxベースのwebサービス構築を押し進めた張本人の岡田さんとしては、そう簡単に刷新を認める訳にはいきません。そうは言ってもコストは低く、パフォーマンスと会社の利益はどこまでも高く... 岡田さんの悩みは解決するのでしょうか。

若井
若いの:

岡田さん、今日、いらっしゃるサンの方ってどんな人ですか?会うのは今日が初めてなんです。

岡田
岡:

あぁ、サン太郎さんね。そうか、君にはまだ紹介してなかったか。サンさんの営業さんでね。この春からうちの担当になってくれた人。

若井
若いの:

サンタロウさん...ですか。それって本名じゃないですよね。

岡田
岡:

もちろんサン太郎さんは本名じゃなくてね、会社がサンなら髪型まで「Sun」なんだよね。だから彼の同僚の二木さんや上司の堀さんからもサン太郎って呼ばれててね。

若井
若いの:

髪型が「サン」...ですか?前の二木さんとは同僚なんですね。そのサン太郎さんもやっぱりイケメンなんですか?

岡田
岡:

ん?いやー、それはどうかなー...うーん。まぁイケメンかどうかは別にしてもサン太郎さんは、これから君のやろうとしていることに役立つアドバイスをくれるハズだよ。

サン太郎
サン:

こんにちはー。お世話になってます、サンのサン太郎でーす。

岡田
岡:

ほら来たきた。

若井
若いの:

...ホント、髪が「Sun」だ...

岡田
岡:

今日も待たせてくれたねー、サンちゃん。こちらがLinuxをまるごとSolarisに入れ替えたいっていう例の若いのね。

サン太郎
サン:

あー、はい、えーっと若いのさんですねと...こんにちは。私、サンの営業で御社を担当させて頂きます。サン太郎と呼んでください。よろしくお願いします。

若井
若いの:

こ、こんにちは。システム部の若井です。よろしくお願いいたします。

サン太郎
サン:

若いのさんが若井さんで、例の若いのさん...ですか?

岡田
岡:

サンちゃん、その話はいいから。早速だけど、LinuxからSolarisへの移行について聞かせてくれるかな?

サン太郎
サン:

はい、わかりました。ではまずLAMPという言葉を聞いたことはありますか?

若井
若井:

はい、Linux、Apache、MySQL、PHPの頭文字を取ったものですね。

サン太郎
サン:

そうです。一般にwebサービスなどをこれから新規に構築しようとする時、成功するか失敗するかも分からないものにお金はかけられないものですよね。そんなときに無償で手に入れることができ、割と簡単に使えるものの代表的なオープンソースのコンポーネントの組み合わせをLAMPと呼んで皆に重宝されている訳です。

若井
若井:

とても入手しやすいこと、使いやすいことは理解していますが、いざトラブルが起きたとき、ソースコードを見ても簡単に原因が分かる訳でもありませんし、そこに時間をかけている余裕はありません。

サン太郎
サン:

はい、オープンソースのメリットでもあるソースコードへのアクセスですが、実際にコードを見てトラブルの解決をしている人はほとんどいないようで、結局、各ディストリビューションのサポートを買って、パッチを入手して対応しているようです。

岡田
岡:

うちもそのパターンだね。最初はタダでいけると思ってたけど。やっぱりwebサービスに必要なパーツでお金をかけずに一通り揃えるならLAMPって聞いてたけどね。いまならSolarisはタダだけどSolaris用のwebサーバやデータベースはお金かかるからねぇ。

サン太郎
サン:

ではSAMPってご存じですか?LAMPのOS、LinuxをSolarisで置き換えた言葉ですが、同様にSAPPというのもあります。これはSolaris、Apache、PostgreSQL、PHP/Physon/Perlのこと指します。どれも似たような使い方ですが、共通するのはSolaris上で利用できるLAMPのコンポーネントを使えば、Linux以上の環境をタダで構築できることです。

岡田
岡:

それホント?SolarisでLAMPと同じことがタダでできるって言ってる?

若井
若井:

ですから、Solaris 10のx86版でwebサービスを作って見せたじゃありませんか。

岡田
岡:

あれってApacheで作ってたの?データベースは?

若井
若井:

あれはPostgreSQLです。ApacheもSolaris 10のパッケージに入ってたのをそのまま使いました。ダウンロードしてきたりコンパイルし直したりしなくて簡単でした。

サン太郎
サン:

そうなんです。これらのLAMP環境で使われているコンポーネントの多くは、Solaris 10のメディアキットにSolaris 10用に最適化された状態で入ってますので、入手、チューニング、インストールなどは、LAMP以上にラクですね。

さらにMySQL、PostgreSQLなどの有名なオープンソースデータベースエンジンは、サンからサポートを受けられるメニューまで用意していますので、H/W、VMware、OS、DB、アプリケーションサーバまで、ワンストップのサポートも可能です。

岡田
岡:

入手や構築も含めた導入コストについては、LAMPよりSAMPの方が低いことはなんとなく分かったけど、話にでてきたサポートも含めた運用コスト全体でみるとどうなのかな?結局SAMPの方が高くなったりしない?

サン太郎
サン:

TCOの点では、Ningという会社が自社で使うシステムでかかったコストを表にまとめています。この表ではx86/x64版のH/W購入から保守、ソフトウェアのライセンス/保守も含めた総所有コストをプラットフォーム別に比較しています。

H/WプラットフォームがIntel製かAMD製かの違いはTCOにそれほど大きく現れませんが、OSがLinuxの場合とSolarisの場合で比較した場合、TCOで約2倍の差がでています。この差にはOSのサポート料金の違いだけでなく、運用管理に必要な人件費や周辺ソフトウェアにかかるコストも含まれています。

参考までにOSがSolarisの場合で、サン製H/Wと他のベンダーさんのH/Wの違いは、サン製H/Wの保守金額にソフトウェアサポートが含まれているため別購入の必要がなく割安になっています。

これはあくまでもNing社のケースなので全てがこうだとは断言できませんが、Solarisが高いというイメージをお持ちな方にとって意味のあるデータの一つと考えています。

岡田
岡:

なるほどねー、安いからLinux、なんて勝手に思いこんでいるとムダなお金を費やしかねないってことだね。印象だけでシステムは選ぶべきじゃないね。

逆を言えば、安い、システム構築がラク、という理由だけで盲目的にSolarisって決めつけるのも良くないね。Solarisを選ぶためのもう一つくらい積極的な理由はなんだろう?

若井
若井:

他にはない堅牢性だと思います。

岡田
岡:

Solarisの堅牢性は、SPARC版の話じゃないの?PC版ってどうなんだろうね?

サン太郎
サン:

今のサンのワークグループレベルのサーバ群は、SPARC アーキテクチャ版もx64アーキテクチャ版も、高品質なコモディティパーツをほぼ共有していることは以前にお話したとおりで、その製品としての品質に大きな差はありません。

つまり過去にはH/Wの構造や構成上のコンポーネントの信頼性の違いがそのまま堅牢性の差に表れていたこともあったかもしれませんが、今ではH/Wプラットフォームの違いはほとんど無いと言えます。

岡田
岡:

ほうほう。

若井
若井:

では、サンさんのミッドレンジ以上のサーバは違うのですか?

サン太郎
サン:

いいところをついてきますね。ワークグループ、ミッドレンジクラスをご利用のお客様には、システムとしての可用性をより高めることを目的にクラスター構成でサーバの冗長化を検討することが少なくありません。さらに一層のミッションクリティカル性が求められるシステムには、メインフレーム級のRASを取り入れた最上位のSPARC Enterprise Mシリーズなどで、物理的な冗長化だけでなくコンポーネント自身のエラー検出、訂正機能が用意されたものもあります。このクラスになると明らかにSPARC アーキテクチャ版とx64 アーキテクチャ版との間には大きな差がでますね。

岡田
岡:

ふんふん、それでそれで。

サン太郎
サン:

またご存じのとおり、Solarisは一つのソースコードから二種類のアーキテクチャに対応した実行バイナリが生成されていることから、OSの基本機能としての違いはありません。

これらのことから、SPARC版とx86/x64版のシステムのどちらが堅牢かという議論は今では全く成り立たないとも言えますね。

事実、ミッションクリティカルなシステムにサンのx64サーバを大量にSolaris 10で運用している企業もあります。その理由もやはりOS + H/Wの堅牢性と聞いています。

岡田
岡:

じゃ、PC版のSolarisには堅牢性を理由とした実績もあるってことか...そういう企業がSolarisの堅牢性を理解するために使えるような、SolarisとLinuxの堅牢性の違いを示すデータかなにかある?そういうのがあるとさらに信じちゃうんだけどな。

サン太郎
サン:

では「LinuxとSolarisの性能に大きな差はありません。ですが大事な違いはそこではありません。」というデータをお見せしましょう。

このグラフは、横軸の負荷に対して縦軸にスループットをプロットした性能測定の結果で、サンの社内の技術者が実際に測定したものです。LinuxとSolarisそれぞれをサンのx64 サーバに搭載し、Oracleデータベースに負荷をかけながら性能を測定しています。

ある一定のところまでは、両OSともに順調に同じレベルでスループットを上昇させますが、1550ユーザを境に赤でプロットしたLinuxがスループットを下降させていきます。さらに負荷をかけると赤のグラフはどんどん不安定な動きを始めます。

一方、1550ユーザを越えても緑でプロットしたSolarisは安定して2000ユーザまでスループットを上昇させ続け、以降は負荷の増加に関わらず安定したスループットを継続します。

これこそが「性能に差はなし」、「過負荷時の堅牢性」を明らかに示すデータであり、そこそこの負荷で運用するならばLinuxも有効な選択肢であることを物語っています。

また一方で過負荷に対する限界がSolarisに比較して早く訪れることも事実であり、限界を超えたときの挙動はサービスレベルの極端な低下を招きかねないことも示しています。

若井
若井:

感覚的にこのグラフの示している結果は、理解しているつもりでいましたが、こんなにはっきりと見せつけられたのは初めてです。私の少ない経験では、Linuxがこうなったら最も安易な対応は、もう一台同じサーバを並列に立てることですね。

サン太郎
サン:

はい、サーバがどんどん増えて、一層管理が大変になっていきます。この現象がどのアプリケーションやサービスにも全く同じに起きるとは言いませんが、このようなサーバ増殖を嫌って、LinuxからWindowsやSolarisに乗り換える利用者が多いのも事実です。

岡田
岡:

よし、わかった。若ちゃんがやろうとしているLinuxからSolarisへの移行をすすめよう。

若井
若ちゃん:

ホントですか?

岡田
岡:

それを進めるに十分なだけの理由を聞かせてもらったからね。ただしそのために使える予算は十分とは言えないから、VMwareでサーバ統合をしながらサーバの台数と管理コストを抑えつつ、最大のコストパフォーマンスを発揮できるように設計をしてくれるかな。もちろんサンちゃんが全面的に手伝ってくれるはずだ。な、サンちゃん。

サン太郎
サン:

はぁ...二木さんに応援を頼まないと...

このシリーズは全三回構成です。

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