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Sun Enterprise 10000(Starfire)をバックエンドに、合計100台におよぶSun Ray 1を導入。クライアント単位で必要だったインストールやメンテナンスといった作業を排除し、システム運用管理を簡素化するとともに、学生一人ひとりに対して均一な情報教育環境を提供しています。 システム概要
湘南工科大学は、機械、電気、情報、材料の工学部4学科を有する単科大学です。1961年の創立以来、社会の即戦力となる中堅工業技術者の育成をモットーに多くの人材を輩出し、その実力は各方面から高く評価されています。同学が目指す基本はあくまで実践的かつ実務的なエンジニアの育成。そのためにカリキュラムや教員構成、コミュニケーション・サークル制度など、他大学にない数々の新機軸を打ち出しています。 なかでも情報リテラシー教育には力を注ぎ、設備の充実を図ってきました。そして、1999年9月、電算機センター電算機演習室のシステムを全面的にリニューアルしました。演習室で目を引くのは、合計100台にもおよぶSun Ray 1 Enterprise Appliance(以下、Sun Ray 1)。このアプライアンス(器具)の特徴は、ネットワーク・コンピューティングに特化した新しいアーキテクチャを備えたシンクライアントであるという点です。Sun Enterpriseサーバと「プラグアンドワーク」で接続するだけで、アプリケーション・ソフトのみならず、OSもローカル(クライアント側)に導入することなく使うことができます。 このシンクライアント環境をバックエンドで支えているのが、Sun Enterprise 10000(Starfire)およびSun StorageTekTM A3500ストレージ、Sun StorageTek L1000で構成されたファイル・サーバシステムです。このほか電算機センター内には、Sun Enterprise 450(アプリケーション・サーバ)、Sun Enterprise UltraTM10S(ニュース・サーバ)、Sun Enterprise 250(メール・サーバ)など、多数のSun Enterpriseサーバが導入され、各学科や総合文化教育センターを100Mbpsの基幹FDDIで結ぶ、大規模な湘南工科大学教育研究ネットワークを構築しています。 Sun Enterpriseサーバ導入の背景 電算機演習室に設置された合計100台のSun Ray 1は、情報工学科をはじめ、全学科の情報リテラシー教育に用いられています。初年度はEメールやインターネット、ワープロ、表計算などの基本操作の習得、2年次以降は各学科の専門性に合わせて、C、Pascal Fortanなどのプログラミング言語教育が大まかなカリキュラムとなっています。 もちろん、こうした初期教育にあたって、世の中に多く出回っているPCを導入するという議論もありました。しかし、あえてSun Ray 1を選択した理由について、電算機センター長を兼ねる情報工学科の後藤宣之教授は、次のように語ります。「Sun Ray 1は、インターネット上でビジネスを展開する、いわゆるdot-com(ドットコム)に適したマシンとして知られていますが、運用や管理において相当な簡素化が図れるというその特長は、教育現場でも大きな効果を上げるに違いないと期待したからです。また、PCに比べてUNIX 系の方がセキュリティの面で優れているのも重要な点です」。 個別にインストールやメンテナンスを必要とするPCに対して、Sun Ray 1はそうした作業がまったく不要で、システム管理者の手を煩わせることがありません。そのため、システム管理者は学生一人ひとりに対してつねに均一な利用環境を提供する本来の業務に集中することができます。 こうした管理性や操作性とともに同学が重視したのがパフォーマンスであり、この点について後藤教授は次のように語ります。「講義の開始とともに、約100名の学生が一斉にシステムにログインし、アプリケーションを立ち上げるわけですから、そのピークを考えると、どうしても高い処理能力や信頼性を備えたハイエンドなサーバが求められます。そこで、将来性も加味して、ラインアップの最上位モデルであるSun Enterprise 10000を選択しました」。 Sun Enterpriseサーバ導入のメリット 今回のシステム再構築にあたって要した期間は、企画から設計、アプリケーションやデータの移行、テストなどの作業をすべて含めても約10ヶ月。非常に短期間で稼働まで漕ぎつけることができたといえます。後藤教授は導入作業の容易性を次のように評価しています。 「既存のシステムで使用していた教材やデータに何ら手を加えず、そのまま新システムでも継承できるかどうかという、非常にシビアな条件が教員から出されていたのですが、これも無事にクリアすることができました。サーバ側だけの作業で、すべての環境を整えることができるシンクライアントならではのメリットが、ここにも表れています」。 また、副次的なことながら、静寂性というメリットも大きいと言います。仮に従来型のEWSを同じ教室内に約100台も並べたとすると、個々のマシンから発生する稼働音は、まさに「騒音」となりかねません。その点、ハードディスクやファンを搭載していないSun Ray 1は非常に静かであり、講義の妨げになりません。さらにマシンからの発熱もなく、快適に授業を受けることができます。 もちろんパフォーマンスについても、後藤教授は次のように高く評価しています。「教員や学生にも新システムについての感想をヒアリングしてみたところ、あくまでも感覚的なレベルではありますが、たとえばアプリケーションの立ち上げ時間は、従来システムの10分の1程度にまでスピードアップしているようです」。実際、プログラムやデータをサーバに集約することによって、多くの人が同じ機能を使えば使うほどメモリをシェアする部分が多くなり、結果的にレスポンスが向上します。サーバのパフォーマンスをデスクトップに展開するSun Ray 1のアーキテクチャが功を奏した典型的な例といえます。 今後の展開
大きなトラブルや混乱もなく、順調に稼働を開始した新システムですが、同学では、今後個々のプラットフォームが備えている機能をさらに活用していくため、段階的に適用範囲を広げていこうとしています。たとえば、サーバ部分において着目されているのが、Sun Enterprise 10000のダイナミック・システム・ドメイン機能です。開発作業と本番稼働といった目的が異なるシステムを、同じサーバ内で独立して運用できるこの機能のメリットを活かした新たなプロジェクトを模索中です。 一方、クライアント側での拡張のテーマとしては、スマートカード(ICカード)と連携した運用が構想されています。これは、Sun Ray 1が備えているユニークな「Hot Desk」技術を活用するもので、ワークグループ内の任意のクライアント端末から、自分のコンピューティング・セッションに、前セッションの状態をそのまま受け継いで、瞬時にアクセスすることができます。これによって、学生たちは自分を識別するスマートカードを持ち歩いて装着することによって、学内のどのクライアント端末からでも、実習で与えられた課題を継続したり、自主的に学習することが可能になります。後藤教授はこうした将来像を次のように展望しています。「現実問題として、誰もがいつでも利用できるオープンスペースやクライアント端末をどこに用意するのか、どうせならスマートカードについても学生証と一体化したいといった議論があり、電算機センターが単独で計画を進めることはできません。しかし、学生たちの情報リテラシーのさらなる向上のためにも、ぜひ実現していきたいと考えています」 システム構成
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