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アイデンティティとネットワークが経営層の役割を再定義する
ミシェル・デネディ Identity Insightsにようこそ。前回、私たちはネットワークがもたらしつつある人々のコミュニケーションの方法、つながり方の根本的な変化、そしてこの激変の時代におけるアイデンティティ管理の重要な役割に注目しました。 至る所に変化の兆候があります。この兆候は、サンの最高プライバシー責任者(CPO)という私の職務においても目にします。5年前、プライバシーの専門家は一握りもいませんでした。そして当時、組織の中で独立してデータのプライバシーを監視する「プライバシー・オフィス」の数は、もっとさらに少なかったのです。これは、長年にわたって築かれてきた従来の経営層の役割が、ネットワークの登場によって完全に再定義されつつあることの、ほんの一例です。 戦略性が求められるCIO 私がこうしたことの全てを考えるきっかけになったのは、以前(2000年)にとある技術系専門誌に掲載された、最高情報責任者(CIO)に関する記事との偶然の出会いです。その記事の中で、テクノロジ・リサーチャーとアナリストの集団としては恐らく世界でもっとも有名なグループに属するアナリストの一人が、「大半のCIOは、コンピュータ・システムをとにかく運用し続けるための問題解決に日々追われていて、完全に身動きがとれなくなっている」と発言していました。当時、この発言はまさに真実でした。しかし、現在ではまるで真実からかけ離れた言葉だといえます。
今日のCIOに求められる役割は、「灯りをたやさないこと」から、テクノロジの戦略的運用を通じた大幅な業務改善の達成へと変化しています。アイデンティティ管理はこの好例です。上記の技術専門誌が刊行された当時、アイデンティティ管理は主として、単に社員が情報システムを利用可能になるまでの時間を短縮し、その作業の効率を向上させることを目的にしていました。まさに「日常の問題で身動きがとれなくなっていた」状態です。 しかし、現在はどうでしょうか。CIOは次のことを可能にするアイデンティティ管理ソリューションを、戦略的に選択しようとしています。
現在のCIOの重要な役割を考えると、信じがたいことですが、2000年当時には、最終的にはCIOという職種が跡形もなく消え失せると予言していた人々がいたのです。あるコンサルタントが述べていたように、「私達がCIOを必要とするのは会社にコンピュータを導入しはじめた当初だけで、それも長くは続かないだろう。」と考えられていたのです。 身近になるCEO ネットワーク革命を受けて、CIO同様、CEOも必ず変化することでしょう。かつてCEOは遠い存在でした。従来からの企業の階層構造が、CEOを社員や株主などから遠ざけていたのです。ビジネスや業界全般、あるいはその企業に関するCEOの発表は、社長のすぐ下の役員が次の層に伝え、そこからまた次の層に伝えるというように、序列を下にたどっていかなければなりませんでした。 ネットワーク化された世界では、管理職の指導性や影響は階層的に伝わるものではなく、水平型であることは明らかです。例えばサンのCEOのジョナサン・シュワルツは、ビジネスや技術に関する洞察があればそれを即座に自身のブログで発表し、オープンに共有できます。「ネットワーク参加は世界的要請」という彼の主張は、あらゆる人々に即座に伝わえられたおかげで瞬時に大きな影響を及ぼしました。 CEO、そして彼らのビジョンにアクセスする方法が階層型から水平型へと変化することで、全体として彼らはこれまでよりずっと身近な存在になり、世界でのその影響力もはるかに増大しています。 新たに生み出された、CPOという役割 CIOやCEOの劇的な変化に加えて、ネットワークの台頭は新しいCxO(最高○○責任者)も生み出しました。CPOです。サンのプライバシー責任者として、私の仕事は、ネットワーク上を流れる個人情報のプライバシーが保護されるよう取り計らうことにあります。 要はアイデンティティです。データがネットワーク上を移動するとき、そのデータが途中で保管されるとき、また最終的にそのデータが役目を終えて削除されるときに、個人のアイデンティティ、そしてその個人を特定可能な情報の秘密を守り、保護することがCPOの役割です。これらを達成するために、CPOには以下の任務があります。
これらはCPOが担う責務のごく一部にすぎません。しかしこのような分野の職務は、20世紀にはその存在さえなかったのです。ネットワークによってビジネスの仕方がどれほど変わりつつあるかを示す、もうひとつの好例です。 |
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