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データセンターにおける「ナイアガラの滝」(1/3)
ご挨拶に代えて、私の考えていることの代表的な例を見ていただきましょう。私は社外ブログに定期的に投稿し、そこでサンでの最近の出来事について毎日考えていることを分かち合っています。業界に関することでは、IT業界における上位10のルールについて解説しました。これは、新しいテクノロジで成功するために守るべきルールです。ITアーキテクチャの統合、簡素化戦略について論じたポッドキャスト放送もあります。このポッドキャストでは、サンで行っているクールなことも取り上げています。
スループットの「ナイアガラの滝」 昨年の12月に、画期的なチップマルチスレッド方式のUltraSPARC T1プロセッサが、発表されたことは皆様もご存知のことと思います。このプロセッサの社内コード名は「Niagara (ナイアガラ)」です。この紹介記事は、Webサービスの整備に取り組もうとしているUltraSPARC T1搭載サーバに関する優れた解説になっています。この手紙では、CIOレベルの観点からUltraSPARC T1プロセッサの持つ意味に焦点を当てます。 まずは、新しいUltraSPARC T1プロセッサのコード名を「Niagara」に決定した理由に触れた方がよいかもしれません。このコード名は、ニューヨーク州西部、カナダのオンタリオ州にまたがる有名な滝の名前と同じです。プロセッサに滝の名前、と思われるかもしれませんが、「Niagara」という名前は、新しいチップの持つ有望さのアナロジになっています。 ナイアガラの滝は、コンゴのインガ (Inga) やラオスのコーン (Khone) 同様、世界最高の高さを誇る滝ではありません。滝の高さでは、ベネズエラのエンジェル (Angel)、カリフォルニア州のヨセミテ (Yosemite)、南アフリカのツゲラ (Tugela)、ニュージーランドのブラウン (Browne) の方がずっと勝っています。しかし、これらの非常に高さがある滝の水量は比較的わずかであるのに対し、ナイアガラやインガ、コーンは滝の幅がずっと広く、同程度の時間の間に非常に大量の水が流れます。これは、「Niagara」でも同じです。「Niagara」よりも高速なチップは存在しますが、同等のスループットを提供するプロセッサはありません。 Niagaraが劇的なスループット向上をもたらす理由 この答えは、チップの設計にあります。今日のインテル系チップのアーキテクチャでは、CPU速度が倍、倍と上がっても、性能はわずかずつ増えるだけです。クロック速度が劣るPentium Mプロセッサが、性能で高周波数プロセッサを凌ぐことがあります (*1)。
この例で明らかなように、クロック速度が1.4GHz劣っているにもかかわらず、Pentimu Mの性能がPentium 4を上回っています。どうしてでしょうか。メモリがボトルネックになっているためです。高性能のXeonサーバ構成では、3600MHzのプロセッサが400MHzの動作速度しかないDDR2メモリに接続されています。このため、チップが主メモリにアクセスするたびに、メモリからプロセッサにデータを持ってくるのに平均100ナノ秒の待ち時間が生じます。Xeonなどの複雑なスーパースカラー型プロセッサの場合、このメモリ待ち時間は、プロセッサの電力効率を非常に悪くし、スループットの低下をもたらします。 メモリのボトルネックがあるため、一般に設計者は、チップのかなり部分を複雑なアーキテクチャ手法の実装に割きますが、その見返りは最低限のもので、先細りしています。従来のアーキテクチャでは、可能な性能向上はわずか数パーセントしかなく、お粗末な見返りです。これに対し、UltraSPARC T1プロセッサでは、徹底したスループット・アーキテクチャが採用されており、従来手法で得られる性能向上を圧倒します。 UltraSPARC T1プロセッサは、コア8個のチップです。これらのコアがそれぞれに、相異なる4つのスレッドを処理できます。このため、ソフトウェアに関して言えば、UltraSPARC T1プロセッサは32ウェイのチップということになります。言い替えれば、UltraSPARC T1搭載サーバは、本当に高速に動作する単一プロセッサではなく、それぞれに独立した32個のプロセッサが連携しているように動作します。
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