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Sun Inner Circle for information technology leaders

Web層の拡大には『統合』で立ち向かおう

サンのデータセンタ・プラクティスマネージャであるBill Pilarskiは、データセンタの最適化及び統合ソリューションを顧客企業に提供する技術及び販売開発リソース担当チームの責任者です。Ken Peppleは、統合に関する『Consolidation in the Data Center: Simplifying IT Environments to Reduce Total Cost of Ownership』(データセンタにおける統合:TCO削減のためにIT環境をシンプルにする)という著作の共同執筆者です。

Pilarski、Peppleが、Web層拡大を促す要因、そこから生まれる課題、統合がもたらす恩恵を実現する方法を、このInner Circleでじっくりと語ります。

Q: 多くの企業でWeb層基盤の拡大が起きようとしています。その原因は何でしょうか。
BILL:

Web層は、単にインタフェースを動かす要素に限定されません。Webでサービスを提供するための基盤を支える要素も含まれます。そして、Web層拡大を促す要因がいくつかあります。まず第1に、Webサービスの成長であり、それらサービスをサポートする必要性です。市場の競争が激しいために、サービスは次から次へと投入されています。加えて、今日の環境ではWebサービスは、しばしば、コモディティタイプの基盤構成要素上に展開されています。

このため、Webサービスをサポートする土台の基盤が急速に拡大しつつあります。基本的には、よりアグレッシブな競争が求められる中、Web層の基盤が拡大する傾向にあります。

KEN:

まさにそのとおりです。Webのブームは2000年に終わりました。しかし、インターネットが使われなくなったわけではありません。インターネット用に作られたアプリケーションが減ったわけでもありません。インターネットに依存する企業や個人が増える限り、Webアプリケーションもまた増えていくでしょう。

このことは、Web層の存在が大きくなることを意味します。アプリケーションごとに一群の独立したWeb層サーバを導入する企業にとっては、特にそうです。また、Web層拡大の原因は、一部、セキュリティの重要性が増していることにもあります。SSLが使われる機会はますます増え、その結果、処理負荷が増大して、サーバが増加しています。これらの要因のどちらも、拡大を推進する傾向を強めています。

Q: Web層拡大がIT企業に及ぼす影響はどうでしょうか。
BILL:

Web市場で競争力を維持するために、企業は、新しい機能及びサービスの積極的な導入計画を立てています。それらの企業には、アプリケーションチームがあり、日夜、改良に取り組んでいます。それは、既存のアプリケーションに対する新機能であったり、競争を優位にする新しくて素晴らしいWebサービスであったりします。

市場シェアを高めるこのレースでは、企業は非常に積極的な、迅速な対応が求められます。事業の展開の速さの面が、これまでにはなかった要因の1つであるといえます。それがきっかけで、IT企業は、さまざま部署や顧客に対してより迅速で巧み、柔軟な対応をするようになっています。

KEN:

ビジネスに求められることが増大する一方で、IT予算は厳しいままです。このため、経費を節減するより創造的な方法を検討しなければなりません。具体的には、企業はますます、電力消費や空調コスト、データセンタの設置スペースに目を向けてきています。また、そうした経費削減欲求の一環として、ますます期待が寄せられているのがアウトソーシングと統合です。

Q: Web層拡大の結果として生じる組織面の課題には、どのようなことがありますか。
BILL:

最大の課題は、Web層をサポートするために必要な基盤構成要素の増殖です。基本的にドットコム時代は、企業が市場参加の一環としてWebサーバを導入する転換点でした。その当時、企業は、増殖が進行しないとは認識していませんでした。むしろ、急増し、ほぼ統制されなくなると認識していました。

今日、企業は、新しいサービスのために数百台のサーバを導入することになるばかりでなく、長期にわたって文字通り数千台のサーバを導入することになると考えています。そして、それらサーバの全てをサポートする必要がある、と。さらに、絶えず技術を更新する必要があります。そこで、信頼でき、かつ高可用な基盤を維持するために、保守の観点からどのように基盤を支えればよいかという課題が生まれます。

Q: Web層拡大のそうした課題は、今日の企業の情報システム部門にどのような影響を与えるのでしょうか。
BILL:

従来、新しい機能やサービスの導入は、非常に秩序ある工程でした。現在の課題は、非常に短時間のうちに変更が生じ、これに対応できないと、競争力を失う可能性があることです。このため、IT企業は迅速な対応能力があり、市場が求めるビジネス上の機敏さを備えている必要があります。

KEN:

加えて、Web層独特の問題もあります。データベースやアプリケーション層と異なり、Webサーバでは、データ統合はそれほど大きな問題ではありません。しかし、多くの場合Web層サーバは1個所にまとめられ、そこでは電力、設置スペース、空調の使用料が発生します。

Q: 調達や電力、設置スペース、空調面でのコストを認識した企業は、Web層拡大によって生じる問題にどのように取り組み始めるのでしょうか。
KEN:

可能な限り標準化する。これが、Web層の効果的な統合のための最大の教訓です。かなり標準的な構成を持つ標準的な1つのWebサーバを決められれば、Web層統合の面で本当に重要ないくつかのことを達成できます。これに対し、異なるプラグインが10個で15の異なる構成を持つ5つの異機種Webサーバをサポートするのであれば、柔軟性は限られ、コストは増大し、セキュリティリスクは高まります。

BILL:

同時に、企業はWeb層のコモディティ性に関して考え方を改める必要があります。手始めに、Web層基盤に対する見方を変えると、環境の可用性や信頼性に重大な影響を与えることなく、無秩序に拡大し続けることが不可能であることに気付きます。標準的な運用環境及び適切な構成管理を実現するために、環境をどのように管理するかをもっと全体的な観点から見ることが大切です。

Q: 統合の決定をしたあと、一般には、そのプロジェクト実現の取り組みはどのようになるのでしょうか。
BILL:

企業は、速やかに統合する必要性と、業務に影響することなく縮小する能力とのバランスをとることを学ぶ必要があります。そのために、今日の企業の多くは、第1段階としてより性能の高いサーバで既存環境の仮想化を試みます。基本的には、OSインスタンス数は同じですが、物理面で環境を縮小します。

これは始まりとしてはいいのでしょうが、実際には、OS環境を保守する負担の軽減にはなりません。本当の意味でのさらなる最適化を達成するには、アプリケーション基盤を統合する必要があります。目標は、アプリケーション基盤のばらつき、あるいはばらばらの構成が少なくてすむ一貫したフレームワークを実現することです。

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Q: 顧客が統合による恩恵を受けることに貢献するという意味では、サンはこの市場でどのような点で優れているのでしょうか。
KEN:

サンが競合他社より優れている点は3つあると思います。第1にサンが今日提供している製品、第2に過去9年の統合への取り組みでサンが手にしたノウハウ、第3にサンが取引をしているパートナーやISVです。

Q: その図式における製品の役割を話してもらえますか。
KEN:

サンは非常に早くから統合に取り組み始め、設計に特徴をもたせた製品を展開できるようになっています。ハードウェアとソフトウェアの両面から統合を考えて、その目的に特化した製品を開発しました。必ずしも全てのサーバが同じように導入されるわけではありません。今日のコモディティ製品を見ると、その戦略は、どのようなアプリケーションでも実行でき、アーキテクチャのどこにでも配置できる最高の汎用サーバをつくることです。

サンの競合他社には、設計で差別化した製品ではなく、単純により小型または大型のサーバがありますが、それらを比べてみると、かなりの程度同じコンポーネントで構成されています。これは、ベンダーが大量に販売していくためには効果的ですが、顧客にとって最適な製品になることを意味しません。

Q: サンのサーバが様々な処理、環境向けにどのように特化されているのかを説明してください。
KEN:

サンには、3つのチップテクノロジがあり、それぞれターゲットにしている市場が異なります。その1つであるチップマルチスレッド方式(CMT)のプロセッサは、高スケーラブルな水平負荷の処理に重点を置いています。また、AMD Opteronプロセッサは、性能を向上した低価格のチップであり、業界標準のx86チップアーキテクチャです。そして、ハイエンドで、大量の垂直スケーラビリティ向けのUltraSPARCチップ搭載システムがあります。サンは、ハードウェア面で製品をかなり特化しています。

Q: 特にWeb層統合に役立つように設計されたサンのサーバはありますか。
KEN:

CMTプロセッサを搭載したSun Fire T1000/T2000サーバは、特に今日のWeb層で一般的な大規模なスループットをより効率的に処理するように設計されています。Sun Fire T1000/T2000では、一般的なWeb層の負荷に着目し、最高性能のサーバを実現する決定をしました。その一環として、Web層における電力消費を劇的に減らす取り組みをしました。加えて、Sun Fire T1000/T2000はチップ及びOSレベルでSSL処理を高速化しています。これは、間違いなく競合他社のコモディティサーバに見られない特徴です。

Sun Fire x4100/x4200サーバもまたWeb層に適しており、低エネルギ消費及び高信頼性を目標に設計された、バランスのとれた高性能アーキテクチャになっています。

Sun Fire T1000 Sun Fire T2000
Sun Fire T1000
 
Sun Fire T2000
Q: ソフトウェア面はどうでしょうか。
KEN:

サンは、統合環境の実現と管理に本当に役立つ非常に具体的で特化した機能を開発し、Solaris OSに組み込みました。例えばSolaris 10コンテナでは、実際に、OSに仮想化機能を無償で組み込みました。環境を仮想化するために、顧客がVirtual PCあるいはVMwareなどの製品を追加する必要はありません。仮想化機能はOSの一部であり、その機能をすぐに使い始めて環境の統合に役立てることができます。

Q: 顧客にとって、サンの9年間の統合経験はどのような意味をもっているのでしょうか。
KEN:

過去9年にわたり、サンは、より効果的な統合に役立つ一連のツールを開発してきました。また、社内及び社外統合プロジェクト用に開発された多数のツールを採用し、サン以外の企業がその恩恵を受けられるように、それらツールを公開してきました。具体的には、統合に関する著作やホワイトペーパーで触れていますし、さらに新しいツールとして、電力消費ツールデータセンタシミュレータ、Sun Fire T1000/T2000サーバ用統合ツールなどもあります。

Q: 統合への取り組みにおいて、サンのISV及びパートナーとのグローバルネットワークはどのように役立つのでしょうか。
KEN:

サンのパートナの多くは、サンが採用している統合アプローチに関するトレーニングや、サンが開発したツール、製品を利用できます。サンは多数のISVと協力して、サンが統合で目指している方向を理解してもらい、その技術や価格体系がサンのアーキテクチャモデルと合うようにしています。

Q: サン・サービスもまた果たすべき役割がありそうですが。
BILL:

こうした具体的な技術とは別に、サン・サービスはWeb層統合に独自の取り組み、方法をもたらします。サン・サービスは単に顧客を訪ねて、汎用的なプラットフォームに基づくソリューションを提示するだけではありません。サンは顧客と多くの時間を費やして、統合への意欲を駆り立てるビジネス要因を検討してきました。

過去、統合に向けた動きの多くは、コストの話を中心に始まりました。しかし、この2、3年でこの傾向は変わり、今日では、業務の機敏さや市場に対する迅速さ、新しい機能やサービスを提供する能力の方がコストより優先するほどになっています。サン・サービスはこうした方針に沿って顧客と協力し、あらゆるビジネス要因に対応する形で基盤の最適化を目指します。

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Web基盤統合への4つの段階

Q: 統合プロジェクトに対するサンの関わりは、全体としてどのようになるのでしょうか。
KEN:

サンは、4つの基本段階に分けて、あらゆる統合を実施します。顧客によって、それぞれの段階で実施することに少し違いがあるかもしれませんが、全体の工程は同じです。最初に統合ワークショップを開きます。そこで、プロジェクトを定義し、その目標を理解して、必要な作業を詳しく検討しようとします。目標及び統合対象にする分野について顧客とじっくりと話し合います。

Q: 第2段階はどうなりますか。
KEN:

この後、顧客は、ビジネス面の理由付け段階に入り、たいていは、統合による総保有コストの削減の理解に時間を費やします。しかし、そのほかの統合理由が存在することもあります。例えばWeb層をオフサイトに移転したい場合などです。ビジネス面の理由付けでは、コストの問題と戦略目標が取り上げられるため、技術担当者は経営陣や上司に最終的な計画を提出して、統合計画を社内で売り込みます。

Q: 第3段階はどうでしょうか。
KEN:

第2段階を受けて、サンは統合アーキテクチャの開発に取り組みます。ここから、サンでの、全体の環境に最適な製品や技術に関する話し合いが始まります。多種多様な分野があり、それぞれにアーキテクチャへの異なるアプローチが必要ですが、大切なことは、ビジネス面の理由付けに沿ったアーキテクチャを開発することです。

Q: 最終段階はどうなりますか。
KEN:

最終段階は、アーキテクチャの実装と顧客によるそのアーキテクチャ管理の支援です。顧客がアーキテクチャの開発を終えると、実装そのものは、どちらかといえば工程上容易な作業に入ります。管理は実装よりも複雑ですが、その複雑さは、正しく実施するまでに時間がかかるというレベルのことです。

Q: サンが実現に貢献した統合の恩恵を浮き彫りにする具体例を挙げてもらえますか。
BILL:

現在、サンは、Wintel、Linux、及びUNIXが混在する大規模環境の顧客と統合プロジェクトに取り組んでいるところです。この統合プロジェクトでは、前に触れたハードウェア及びソフトウェアのいくつかに切り替えることによって、設置スペース、電力、空調の面から環境全体で60%〜65%ものコスト削減になることが分かっています。加えて、Web層サーバ基盤の規模が半分になります。また、Wintelの側での統合はさらに劇的で、約4分の1の規模になるでしょう。

サンでは、成長に備えて、顧客が多大の余裕をもてるようにしていますから、それさえも、控え目な数字です。

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