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Linuxがはらむ“予想外”の課題と不安から脱却する方法
~なぜ、今、企業はLinuxからSolarisに移ろうとしているのか?~
サンのソフトウェア担当責任者、Rich Green(リッチ・グリーン)は、多くのIT専門家と同様、1990年代に数多くの企業がLinuxを採用したことによってWebアプリケーション及びサービスの過酷な要件を満たしたことは確かだと認めています。しかし現在彼は、新たなトレンドに注目しています。ITマネージャたちは、長期的な利益とコストパフォーマンスの面でLinuxに疑問を抱き始め、OS環境を見直しつつあるのです。
この記事では、なぜ、今多くの企業がLinuxからSolarisへのアップグレードを選択しているのか、また、その選択により、企業のITインフラストラクチャの拡大と、差し迫ったビジネス上の課題への対応にどのように役立つかについて、ご説明します。
グリーンは、Solarisをはじめとするサンの全てのソフトウェア戦略のビジョンとロードマップの決定を担当しています。グリーンの考えは、20年以上の業界経験に基づくもので、業界標準作成の取り組みやオープンソース・コミュニティとの密接な関わりが、開発プラットフォームやエンタープライズ・ソフトウェアの進化に関する彼の洞察に役立っています。
Linuxが人々を魅了した理由
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| Q: |
基本的な質問から始めましょう。アプリケーションとサービスのWeb層のサポートについて、Linuxの当初の魅力の背景にあったものは何ですか? |
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| A: |
これまでLinuxが選ばれてきたのには、それ相当の様々な理由があります。Linuxの導入は、まず90年代半ばに始まり、主にプロセッサの高速化を契機に広がっていきました。例えばIntelは、コストパフォーマンスに優れたデスクトップ向けプロセッサを生産していましたが、これは市販ベースまたはボリュームベースのアプリケーション・インフラストラクチャを使用したスタートに最適でした。Web層の急速な成長で、UNIXに似た無償のオペレーティング・システムと安価なサーバとの組み合わせは、非常に魅力的になりました。
第二に、同じ時期に、オープンソースの開発モデルの人気が高まったことが挙げられます。ソース・コードにアクセスできることが革新を促し、Linus Torvalds(リーナス・トーバルズ)氏の開発したカーネルを核に、多くの人々が、雪片から雪玉を作るようにLinuxに小さな革新を加えていきました。第三に、ドットコム・バブルの後、現実の経済が、“最善だが高価な技術”よりもむしろ、“そこそこよい技術”が生み出す結果となりました。それが非常に人気を博したわけです。組織によっては、妥当なパフォーマンスの安価なオペレーティング・システムが、魅力的なコストパフォーマンスをもたらしました。 |
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| Q: |
Linuxはなぜ、拡張性の面でも魅力的なのでしょうか? |
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| A: |
“その都度払い”の考え方は、いつも魅力的です。小規模に始めて、やがてコンポーネントを加えていくというのは、通常ITや財務の部門で認められている方法のひとつです。低コストの市販システム上でLinuxを使用すると、比較的容易にアーキテクチャを拡大できるように思われます。またLinuxはディストリビューションにかかわらず、さほど複雑ではなく、設定や管理が比較的簡単そうに見えます。
もちろん、Linuxオペレーティング・システムには、大型の対称型マルチプロセッシング(SMP)システムに見られるような堅牢性や拡張機能はありません。しかし、軽量なデータベースやファイル・システムに簡単に接続できることで、多くの組織はLinuxに無限の拡張性を感じたのです。 |
Linuxの“予想外”の課題 - 問題視され始めたランニングコスト
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| Q: |
Linux使用について、企業内での認識は変わりましたか? |
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| A: |
Linuxの使用による予想外の課題や隠れた費用について、データセンターから役員室まで幅広い場所で話題に上っています。Linux導入当初には、多くの企業がLinuxをサポートするオペレーティング・システム・チームを雇う必要性を感じ、これらのチームは、オペレーティング・システムを無料で手に入れたものの、その修正にかなりのコストと時間をかけて、各企業の個別の要件に対応させることになりました。
修正が可能であるという点は、オープンソース・ソフトウェアの魅力の一つであり、多くのデベロッパを惹きつける点でもありますが、オペレーティング・システムは著しく複雑な技術です。絶えずオペレーティング・システムに手を加える必要があれば、必然的にコストは上昇し、生産性全体に悪影響が及びます。 |
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| Q: |
しかしRed HatやNovellなどの企業は、Linuxを最適化するコンサルティング・サービスを提供して、そうしたリスクを一部軽減していますよね。 |
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| A: |
そうですね。しかし、無料で提供しているわけではありません。もちろん、よりよい製品の提供のために料金を課すのは悪いことではありません。でも、当初「無料」で提供されたOSに、実際には、例えばMicrosoftが自社のオペレーティング・システムについて求めるコストなどと同様か、またはそれ以上のものが生じることに、多くの企業は気づいています。多くの企業は、Linuxは入手が比較的安価でも、展開や維持に高い費用がかかることを学んでいます。 |
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サポートやバージョン間の上位互換性にも不安
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| Q: |
商用Linuxディストリビューションの使用に関連するリスクを説明していただけますか? |
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| A: |
企業が、企業システムの運用を社外ベンダーやそのベンダーが提供する特定のLinuxディストリビューションに依存している場合、おそらくサポートが大きな問題になります。例えば、Red Hat Enterprise Linux 3のサポート・レベルは、大幅に引き下げられようとしています。これは、Red Hatのサービスやサポート・モデルに依存してきた多くの企業にとって、大変不安な問題です。Red Hatとしては、新しいリリースのエンジニアリングと品質保証にかなりの時間を費やす必要があり、こうしたコストは、他の開発コストと同様に、ユーザが負担することになります。
残念ながら、RedHatユーザは、最新のLinuxディストリビューションが長期的にサポートされることを確信できなくなっています。これは、サンの手法とは大きく異なります。サンでは常にサポートと開発の双方を考えています。さらに、フォーク型ディストリビューションの潜在的な問題もあります。最近では、OracleのRed Hatへの攻撃がそれらの問題を提起しています。NovellとMicrosoftとの和解も、Linuxコミュニティにおける知的財産の概念にまつわる激しい動きを物語っています。 |
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| Q: |
Linuxの長期的な問題についてはいかがですか? |
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| A: |
Linux開発にバイナリ・レベルの上位互換性が不足していることで、新しいディストリビューションが現行エンタープライズ・アプリケーションを動作させることができるかどうかの疑問が生じています。Linuxバージョン間でバイナリ・レベルの上位互換性が不足しているため、既存アプリケーションをLinuxの新しいディストリビューションで引き続きうまく動作させるには、多くの場合大規模なエンジニアリングと品質保証サイクルが必要になります。 |
バックエンド、フロントエンドのどちらにも最適な新しいSolaris OS
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| Q: |
Linuxの課題をいくつか検討してきましたが、Solarisを強力な選択肢にしているものは何ですか? |
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| A: |
Solarisは、常にバックエンドのシステムで優れた実績を残してきました。正直なところ、2、3年前まで、Solarisオペレーティング・システムは、エッジ層やWeb層の要件を全て満たしているわけではありませんでした。しかし現在では、Linuxが動作するサーバの多くでAMDやIntelのチップセットに使用されている1、2、及び4ウェイのマイクロプロセッサ向けに最適化されています。これは、Solarisが、バックエンドシステムとフロントエンドシステム、つまりデータベース層とプレゼンテーション階層双方の完全なソリューションになることを意味しています。
Solarisはさらにオープンソース化されたことにより、開発速度が向上し、主なオープンソース技術との相互運用性が改善されて、より長期的な存続が可能になっています。今までのところ、現実世界には700万件以上の商用ライセンスが存在し、Solaris OSを採用している企業は、このオペレーティング・システムが、Apache、Tomcat、及びMySQLなど一般的なWebインフラストラクチャ技術と緊密に連携することを理解しつつあります。 |
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| Q: |
では、水平方向及び垂直方向の拡張の点で、SolarisはLinuxとどのように比較できますか? |
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| A: |
Solarisとサンのサーバはともに、小規模な初期の展開から本格的なデータセンター設置まで、あらゆるニーズをサポートするよう設計されています。Web層は1ウェイまたは2ウェイのプロセッサとして考えられがちですが、負荷の大きい処理環境、特にSSL処理などが必要な場合には、サンの技術(チップ・マルチスレッディング・プロセッサ・ベースのサーバなど)は、一貫した確実な水平方向及び垂直方向の拡張を実現するアーキテクチャとして、強力な選択肢になります。これは、企業が需要の増加に合わせて拡張できるオペレーティング・システムを使用しながら、Linuxディストリビューションにはないサービスやサポートを入手できることを意味します。 |
LinuxにはないSolarisのアドバンテージ
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| Q: |
機能面では、SolarisはWeb層に対し、商用Linuxディストリビューションにはない利点を提供しますか? |
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| Q: |
Solarisの機能をWeb層に効果的に活用した企業の例を挙げてください。 |
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Linuxでは実現し得ないSolarisの仮想化技術
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| Q: |
しかもサンは、他の仮想化技術にも対応しているのですね。 |
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| A: |
サンとオープンソース・コミュニティは、引き続き、Xenベースの仮想化技術に取り組みます。この技術は、Solarisやその他のオペレーティング・システムを、仮想環境でホスト可能なXen domUオペレーティング・システムに変換します。しかしまずはLinuxからSolarisにアップグレードすることで、ユーザは、仮想化、パーティショニング、及び動的管理に関して、Solarisの仮想化機能に有利な点が多いことに気づくでしょう。
さらに、DTraceなどの機能は仮想化技術と連動し、システムのきわめて高度な観察を可能にします。Webやエッジ展開で実稼働環境の品質を実現するにあたっての最大の課題のひとつは、長期的に観察、チューニング、及び最適化する能力を高めていくことです。特にDTraceは、システムが実稼働環境で動作している間にこれらの機能を安全に実行する能力を持つ点で、業界でも類を見ない機能です。 |
Solarisへの移行の3つのメリット:開発時間、コスト、信頼性
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| Q: |
ビジネスの観点から見て、LinuxからSolarisへのアップグレードにはどのようなメリットがありますか? |
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| A: |
3つの利点が考えられます。開発時間、コスト、それに信頼性です。さらに、Solarisを使用する企業は、1つの利点の実現のために他を犠牲にすることがありません。Solarisにより、企業は複雑さを抑えて小規模にスタートし、市場に技術を迅速に投入することができます。こうした初期のステップは、低コストのハードウェアで実行できます。企業は時間をかけてこのハードウェアをアップグレードすることが可能です。これらを全て同じアプリケーション・コード・ベースで実行でき、隠れたコストがかかりません。 |
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| Q: |
では、LinuxからSolarisへアップグレードして成果を上げるためのリソースは、企業のどこにあるのでしょうか? |
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| A: |
WebサービスやアプリケーションにLinuxを使用している企業なら、Solarisへのアップグレードに使用できる最善のリソースのひとつをすでに備えていることになります。それはLinux管理者です。SolarisとLinuxのオペレーティング・システムは、概念上の基盤が同じです。これは、経験豊富なLinux管理者が、Solarisの効率的な展開と管理を容易に実行できるということです。
サンはまた、お客様が現在使用しているサーバの種類に関係なく、例えばRed Hat LinuxやSUSE LinuxなどからSolaris 10へのアップグレードにおいて、オンライン・ガイドから特定のサービスに至るまで数多くのプログラムで企業をサポートします。サンのサービスは、短期的移行を迅速に進め、また長期的な移行を可能にする上で役立ちます。これにより、情報システム管理者は、“そこそこの”オペレーティング・システムになんとなく感じていた不安を払拭し、安心感を得ることができます。 |
Rich Green(リッチ・グリーン)について
ソフトウェア担当エグゼクティブ・バイスプレジデント。コンピュータ業界でもっとも革新的な技術とビジネス・モデルを提供してきたサンのソフトウェア部門で全般的な指揮をとる。Solarisオペレーティング・システム、Java Enterprise System製品群、N1Managementソフトウェア、Sun StudioやJava Studioの開発ツールを含むSolaris Enterprise Systemの管理を担当。さらに、様々な業界標準の取り組みやオープンソース・コミュニティを率いている。
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