Skip to Content Java Solaris コミュニティ パートナー 開発者 マイ・アカウント ご購入について (0120-33-9096) Japan Worldwide
Sun Inner Circle for information technology leaders

サンの新しいチップ、
UltraSPARC T2とVictoria Fallsに何が期待できるのか?
~さらなる省電力とパフォーマンスの向上に向けたサンの挑戦~

状況の違いに関わりなく、電力消費の問題において、効率化が果たす役割が大きいことは、エネルギー専門家が指摘するところです。

サンの3つのサーバ・ファミリの戦略は、この考え方と非常によく適合します。それぞれ特定のワークロード向けに設計された3つの異なるチップセットをベースとする各サーバ・ファミリの製品を状況に応じて使い分けることで、演算処理能力を高めながら電力消費を抑えることが可能になります。

UltraSPARC T1マルチスレッド(CMT)プロセッサ搭載のSun Fire CoolThreadsサーバは、大規模なトランザクション・スループットを処理するために最適の設計となっており、大量のWebベースのトランザクションに対応する必要のある用途に適合しています。

また、業界標準のx86チップが必要とされ、かつ、マルチスレッドと高度な浮動小数点パフォーマンスの両方が求められる環境では、AMD Opteronプロセッサを搭載したSun Fire x64サーバが、より優れた選択肢となるでしょう。

さらに、シンングルスレッドによるパフォーマンスがスループットの切り札となる高負荷のデータベース・アプリケーションでは、UltraSPARC IV+搭載のSun Enterpriseサーバが、必要とされる処理能力を提供します。

サンのサーバ・ファミリの各製品がエネルギー効率と演算処理能力の最適化に向けて進める取り組みは、数々の革新を生み出す絶え間ないプロセスであり、この革新はさらに新たな革新を生み出しています。その典型的な例が、2007年中に登場する予定のUltraSPARC T2(Sun Niagara 2 Processor)です。

このプロセッサにより、処理能力の高さで知られるサーバ・ラインに、さらに新たな機能が追加され、プロセッサ効率の水準が向上します。UltraSPARC T2に何が期待できるのか、また、それがUltraSPARC T1の成功から何を引き継いでいるのかに目を向けると、パフォーマンスと電力消費とが最重要課題とされる市場に対して、サンがどのようなソリューションを提供しようとしているのかが見えてきます。

今から16ヵ月前にサンは、Webアプリケーション層向けの新製品、CoolThreads T1000及びT2000サーバ・ラインにUltraSPARC T1チップを搭載しました。Webアプリケーション環境ではトランザクションの量は増える一方で、人口の増加が希少資源を使い果たすのと似たような状況が生じています。しかし、少なくともコンピューティングにおいては、需要に合わせて能力を拡大することにより、スペースや電力の消費を増やすことなく、問題に部分的であれ、対処することが可能です。UltraSPARC T1では、1つのプロセッサに8個のコアが搭載されており、さらに各コアで4つのスレッドを実行できるため、32台のサーバが同時に稼動しているかのように動作します。

例えば、大量のトランザクションが発生する通信業界では、CoolThreads T2000サーバが広く導入されており、データセンターの運用コストが60%削減できたとの報告もあります。このようなコスト削減の大部分は、電力消費が低下したことによる効果です。

さらに、旧世代のサーバ5台をCoolThreads T2000などのCMT搭載サーバ1台に置き換えることによって、通信会社は、データセンターを絶え間なく拡張したり、新築する必要を減らすことができます。データセンターはその1つ1つが、サーバの電力消費だけでなく、環境にも大きな影響を与えます。

このような劇的な省電力が実現した理由の1つは、CMT搭載サーバ内の32のスレッドがそれぞれ同時にデータベースと情報をやりとりする方法にあります。1つのスレッドが停止しても、他のスレッドはそのまま機能し続けます。このため、このチップは、通信業界だけでなく、大量のオンライン・トランザクション処理(OLTP)がつきものの他の環境での使用に理想的です。

サンのCMTロードマップは、比較的短期間のうちにスレッド数を倍増させることを通じてOLTPの課題に継続的に対応しています。UltraSPARC T1には32の非拡張型スレッドがあり、現時点でも、きわめて高度なトランザクション環境に十分対応が可能です。しかし、電力消費を抑えながら演算処理能力をさらに高めるのであれば、64の非拡張型スレッドを持つUltraSPARC T2が適しています。

サンは、今後、1台のコンピュータの個々のインスタンスがそれぞれ64以上のスレッド数を必要とするようになると予測しています。このため、UltraSPARC T2の後継チップ(現時点でのコード名はVictoria Falls)は、128スレッドを実現するよう設計されています。しかも、これらのスレッドは、完全に拡張可能になる予定です。これにより、Victoria Fallsの2つのインスタンスをリンクさせることが可能となり、この2つがハブ・チップを介して1つのメモリを共有できるようになるため、総計256スレッドの処理が実現します。

これらのチップは市場の他のチップと比べてどのような特徴があるでしょうか。UltraSPARC T1の現在のスレッド数は、AMD Opteronや多くのIntelコアの8倍です。このため、電力消費が比較にならないほど異なります。UltraSPARC T1またはUltraSPARC T2コアの消費電力は約4ワットですが、これら競合するコアの中には、最大25ワットも消費するものがあります。さらに、OLTPのスループットを見てみると、UltraSPARC T1とT2の両チップとも、適正なワークロードを与えられた場合、Intelのコアと同等もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮します。

ページ先頭へ

UltraSPARC T2とVictoria Fallsを利用したその他の製品により、これらのCMTチップは、Webインフラストラクチャやデータベース以外の市場でも、その効率性を活かします。現在のUltraSPARC T1では、全てのプロセッサで共有される浮動小数点は1つだけですが、UltraSPARC T2では8つの浮動小数点のインスタンスを実装する予定です。これにより、この省電力チップは、一般に高度な浮動小数点演算が求められる分野として知られる生物情報工学といった他の市場でもきわめて有望な選択肢になる見込みです。

あらゆるエネルギー効率化計画に欠かせないのは保全です。サンのCMTロードマップは、メモリ機能におけるエネルギーの割り当てについて常識的なアプローチを用いています。UltraSPARC T1のメモリ・コントローラは、チップ全体にわたって電力を約65Wに維持する一方、必要がないときには、クロック・イーティングによってクロックを停止させます。また、命令発行の間隔を測定して、エネルギーをさらに節約する命令発行方式により、チップの温度を低く保ちます。

UltraSPARC T2とVictoria Fallsでは、コアの能力が強化されたこと、及びこれらのチップに完全バッファ型DIMM(dual in-line memory)が搭載されたことによって、システム・レベルにおける電力消費が若干増えています。完全バッファ型DIMMを追加することで、この2つのチップは、チップと直接接続され、広帯域で膨大な量のメモリ容量を必要とするコントローラやプロセッサのために理想的なチップとなります。

しかし、完全バッファ型のDIMMは一方で、遅延と電力消費の増加ももたらします。もちろん、このようなエネルギー消費の増大はスレッド処理の効率化によって相殺されますが、UltraSPARC T2とVictoria Fallsでは、新機能がもたらすこうした課題に対処するため、いくつかの技術が採用される予定です。省エネ意識の高い人が部屋を出るときに照明を消すのと同じように、UltraSPARC T2とVictoria Fallsのクロック・メモリは、メモリが休止する期間を検出して、プロセッサがアクセスを必要とするまでクロックを停止させて電力負荷を軽減させます。

省電力のための2つめの機能は、メモリの測定に関する機能です。これは、メモリ・サブシステムのピーク電力を制限するために有効な機能で、一定時間内にメモリをアクティブ化する回数をユーザが定義することができます。コントローラは、この設定に基づいてメモリのアクティブ化の回数を制限するため、電力消費のピークを制限するために役立ちます。

サンのラボでは、省電力を重視してきました。Solaris 10 OSを稼動させ、メモリ使用率を中程度にして行った予備試験では、電力消費を最大で50%削減可能であることがわかりました。

UltraSPARC T2あるいはVictoria Fallsを使用すれば、電気メーターの針が上がるのは避けられそうもないような領域でも、電力消費を低減することが可能になります。SSLをはじめとする認証技術では、処理が停止してしまうことがよくあります。これは、対象データが別のSSLプロセッサに送信されるためです。しかし、チップ自体が専用の認証処理機能を搭載すれば、1つまたは2つのスレッドを認証に対応させることにより、SSLプロセスを加速することができます。その間、他のスレッドは認証以外のタスクの処理を継続します。

UltraSPARC T2は、他のプロセッサ・メーカーやサーバ・メーカーには太刀打ちのできない素晴らしい製品となるでしょう。Sun Fire x64ラインとSun Fire Enterpriseラインを加えることにより、Sunサーバ・ファミリの一連の製品は、特殊なプラットフォームを必要とする特別なワークロードを抱えるデータセンター・ソリューションに、完全なポートフォリオを提供します。

x86/x64命令セットまたはWindows上でしか実行できないアプリケーションの場合は、AMD OpteronプロセッサベースのSun Fire x64サーバを活用することができます。また、サンが2007年後半にコアの数倍増させれば、より優れたパフォーマンスが得られます。さらに特筆すべきは、このコアが、多数のEnergy Star対応PCに搭載可能であることです。

これらはいずれも、データセンターにおける実際の電力の使用状況を緻密に調べた上で、電力消費を低減させようとするサン全体のイニシアチブと結びついています。例えば、負荷の低い状況では、16あるいは32のコアを持つシステムが、さらに少数のコアへとワークロードを移行させます。これらのコアを完全にオフにすることはできませんが、UltraSPARC T2がクロック機能を一時停止して電力消費を最低レベルに抑えるのと同じ方法で、一時的に無効な状態にすることはできます。

この機能は、処理が比較的少ない時間帯の省電力に非常に有効です。この機能によってユーザは、負荷が100%から15%の間で大きく変化するなど、ピークとオフピークの波が大きな使用状況で、増大する負荷を状況に応じてより少数のサーバに集約させることが可能になります。

このようなシナリオは通常、UltraSPARC IV+ Sun Fire Enterpriseサーバを使用するデータベース環境では見られません。しかし、こうしたプラットフォームにもダウンタイムはあります。また、シングルスレッドのパフォーマンスが要求されるアプリケーション(SAPなど)を実行する企業では、電力消費の非効率を最小限に抑えるよう設計された、Sun Fire Enterpriseサーバのソケット・アーキテクチャがより重要視されます。

適切なジョブに対して適切なツールを採用することだけで、電力消費のあらゆる問題が解消されるわけではありませんが、こうした取り組みは効率化を促進し、エネルギー問題を回避することにつながります。適切なツールを選択することに加えて、サンでは、これらのツールを他のITコンポーネントと連動させる方法についても研究を重ねています。

例えば、サンはまもなく、より効率的な電源を、x64ラインをはじめとするサンの全てのラックマウント型サーバに対応させる予定です。これにより、特定のサーバにおける負荷の大きさとは無関係に、少なくとも80%の電源効率が実現する見込みです。

世界を、二酸化炭素を放出するエネルギーから引き離すプロセスは長い道のりになりそうです。そして、この問題には、様々な方向からアプローチすることが求められます。サンが、世界の他の分野の縮図とも言えるIT分野のサーバとプロセッサの領域で保持するリーダーシップは、現在、そして予測可能な将来にわたり、数多くの答えを提供します。


Reader Survey
この記事は参考になりましたか?
     

コメントがございましたらご記入ください


ページ先頭へ

  サンの新しいチップ、UltraSPARC T2とVictoria Fallsに何が期待できるのか?
  コンシューマ・テクノロジをあなどるなかれ!


Sun Inner Circle
業界の最新トレンドがわかる技術情報マガジンSun Inner Circleに今すぐご登録ください!