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CIOにもっと権限を!:『会社のITの責任はぜんぶ私がとります』
~情報システム部長は、社内システム調達係じゃない~
皆さん、こんにちは! リソース不足により、CIOは、企業全体の生産性を決めるIT製品やサービスの提供について、厳しい選択を強いられることがよくあります。IT部門においては、リソースの需要が供給を上回る傾向にあるようです。 多くのCIOと同様に、私自身も、プロジェクトの要請と予算やスタッフの制約の突き合わせをする時、ITの選別を行っているような感覚に陥ることがあります。ただし、ほかの多くの企業とは異なり、サンの場合、ITの責任は全て私にあります。社内コンサルタントであり、技術の実装を担当するという従来のCIOの役割を見直した結果、このようになりました。サンでは、CIOの権限を強化することが、最終的にはコスト削減につながり、また、不足するITリソースを各事業単位に公平に割り振れるので、会社全体の目標の達成を推し進めることができます。 サンでは、従業員の生産性に対する責任がCIOにあります。「最高生産性責任者」として、全社的に生産性を向上させるという目標に向けてITリソースを割り振るのは私の仕事です。この仕事に付随する権限と責任は次のようなものになります。
本号では、CIOの権限を強化することで、この4つの領域でIT管理をどのように改善できるかについて説明します。 全社のITプロジェクトの優先付けとリソースの割り振りはCIOがやるべき
まず、IT需要管理ポリシーから始めます。これは、通常はCIOが、ほかの重役レベルの責任者やその他の事業単位の責任者と決定権を分ける領域です。サンでは、需要管理の方法によって、IT管理のその他の側面が決まると考えています。この領域での意思決定の見直しには熱心に取り組みました。グループによる計画では、不足しているリソースがさらに不足することが経験からわかっていたためです。 このような過去の経験から学んだ結果、サンでは新しいプロジェクトへのスタッフの割り振りはCIOが決定することになりました。この決定以来、私たちのグループは、ITの要請に関する決定にかかる時間を数週間も数か月も短縮できました。プロジェクトは、ビジネス上のニーズと、会社全体への有効性、収益、貢献に基づいて判断されます。 この合理化されたプロセスは次のように実行されます。私は、2週間ごとにスタッフと一緒に進行中のITプロジェクトと、新たに要請されたプロジェクトの全一覧をよく確認します。この一覧から、様々な基準に基づいて、ITの各要請に関する相対的な重要性を決定します。また、最終決定の前に、特定のプロジェクトを要請した従業員に質問をする場合もあります。意思決定プロセスの合理化によって、管理コストを大幅に削減し、ITプロジェクトの市場投入までの期間を短縮できました。 サンでは、意思決定の透明性が非常に重要だと考えています。要請されたプロジェクトのうち、どのプロジェクトを現在検討中であるのか、また最終的な決定を常に従業員に伝えています。この数年で需要管理に関連するプロセスを発展させてきたので、これから一部のビジネス・プロセスの流れを自動化しようとしています。私たちのグループはこの夏に新しいツールの使用を開始する予定です。このツールは、継続的にアップグレードし、できるだけ迅速かつ効率的に需要を満たすことについて学んだ教訓を組み込んでいく予定です。 ITリソースは、“投資資金”。きちんと追跡・効果の測定と分析をしよう
プロジェクトは、一度承認されたら、私たちが管理する“投資対象”になります。 ただし、サンでは、アプリケーションをサポートし、システムを運用するために特定の量のITリソースが割り振られた事業が、投資でいうところの“資金”に相当します。このITリソースは、限られたリソースを最大限に利用できるように、より大規模で長期的な計画の一部として追跡、効果が測定されます。 私たちは、この新しいIT管理ツールを使用して既存のITポートフォリオ内の投資を分析する予定ですが、このとき注意が必要です。例えば、私たちのグループは、600個の異なるアプリケーションに代わる大規模なERPプロジェクトの実装に取り組んでいます。ただし、完了するまでは、業務を継続できるように、古いアプリケーションを維持する必要があります。これらのアプリケーションは残り寿命が短いので、管理に対する収益はほとんどゼロですが、新しいERPの実装が完了するまでは、業務を行うために不可欠です。 私は需要の管理(プロジェクトの選択)とポートフォリオの管理の両方の責任者なので、ITはより的確に予算とITスタッフの時間を割り振ることができます。ほかの事業単位の責任者にとって、これはすばらしい進歩です。彼らは、新しいIT製品やサービスの計画に関する管理上の悩みが消えるので、各事業の業務に専念できます。 お財布はIT部門が握る!?非効率で不公平なIT費用のチャージバックをやめよう!
最終的に誰か、またはどの組織かがITの費用を支払う必要があります。多くの企業では、この精算は、IT費用を会社または特定の事業単位に請求する、経費のチャージバック・プロセスで管理しています。IT部門が行ったサービスや開発の代価を、それを利用した会社や部門が支払うという方式です。 サンでは、ほとんどのチャージバック方式を試しましたが、いずれも効率が悪いか、不公平であることがわかりました。例えば、多くのIT部門がプロジェクトの費用に配分法を使用していますが、この方法では、特定の事業単位に例えば全従業員数の60パーセントが所属している場合、ITの合計費用の60パーセントがこの事業単位に請求されます。サンでは、この方法がよく言っても不正確であり、従業員数がITの使用状況に対応していない事業単位に負担がかかり、不公平であることがわかりました。 サンで試した全てのチャージバック・モデルで、ほかの事業単位の責任者に対して不必要な管理の負担が課せられました。したがって、サンでは、チャージバックを大幅に削減しています。次の会計年度には、個人を特定できるチャージバック(ラップトップのサポートなど)だけが残される予定です。2008年7月には、全ての経費がIT部門が持ち、IT費用として会社の会計報告書に記載されるはずです。
使用状況の報告は続けますが、私に経費に関する責任があるので、会社は契約や製品の調達に関する交渉がしやすくなります。例えば、携帯電話にかかる費用を確認し、その情報を使用して電話会社に料金の割引を交渉できます。 ITプロジェクトに関する全ての決定を任せられることは、胸が躍るのと同時に、怖いことでもあります。ある意味で、成人して自由を手に入れたが、それと同時に責任も増すことに気づくようなものです。しかし、サンでは、CIOの仕事は、処理中の需要と供給を観察することだけではないと確信しています。私には、この先忙しくても実りある時間が見えています。 Bob Worrall(ボブ・ウォラル) |
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