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あなどれないソーシャル・ネットワーキング
~娯楽だけの世界ではなくなってきたSNS事情~
企業はもはや、これらのソーシャル・ネットワーキング・メディアによって広がる潜在的なユーザ層を無視することはできなくなっています。米国で最大のSNS(Social Network Service)といわれる、“Facebooks”は6,600万人以上のアクティブ・ユーザを抱え、過去1年間は1日あたり25万人の新規ユーザ登録がありました(※2)。また、同じくメジャーなSNSである“LinkedIn”のオンライン・ネットワークは150の業界を代表する1,700万人もの専門家が世界中から集まるコミュニティとなっています(※3)。 Forrester Research社によれば、Second LifeやCyWorldなどの仮想世界に参加している個人ユーザは1,900万人以上にのぼります。ユーザに対してより直接かつ効果的に訴求する方法を模索する企業にとって、多彩なサービスを提供するこれらの対話的な環境は、大いに効果を期待できるメディアです。 この記事では、サンでソーシャル・ネットワーキングの第一人者として活動する人々の考え方や経験、今後の展望などをご紹介します。以下に、ソーシャル・ネットワーキングについて企業のマネージャたちが抱く主要な疑問点についてサンの専門家たちが答えます。
SNSで変わる企業マーケティング
「ソーシャル・メディアの導入は、ブログやウィキを開設したりFacebookに参加したりするだけで済むものではありません」とサンの新規及びソーシャル・メディア担当ディレクター、Russ Castronovo(ラス・カストロノヴォ)は語ります。 「ソーシャル・ネットワーキング・ツールを利用しようと考えるなら、マーケティングについての従来の考え方を根本から見直す必要があります。信頼とオープン性を重視するということは、資料や社員のブログが公開される前にそれを1つ1つチェックしなくてもよいとすることです。」 多くの企業にとって、手始めにブログを開設して全社規模のブログ・ポリシーを設定することは、効果的な第一歩となります。(サンのポリシーはこちらでご覧いただけます。)サンのブログは2004年4月に開設されて以来、4,400人のブロガーにより約4,000のブログが公開され、90,000件以上のエントリが投稿されています。サンのCEOであるJonathan Schwartz(ジョナサン・シュワルツ)は、いまだ数少ないFortune 500企業のCEOブロガーの一人ですが、サンのエグゼクティブのブログは増加しており、プライバシー・オフィス、環境対策オフィス、ゼネラル・カウンシルなどの代表者がブログを開設しています。 「従来のメディア・アウトレットは、これまでのように健全なものではなくなってきている」とカストロノヴォは言います。 「それらのメディアが取り上げる範囲はかつてより狭くなっているため、企業は従来の方法では自社が訴求したいユーザにメッセージを届けることができないのです。ソーシャル・メディア・ツールや、それらがもたらすほぼ無限とも言える多様なサービスを無視すれば、企業は顧客との双方向の対話を行う機会を失ってしまうでしょう。」 サンの最高ゲーム責任者であるChris Melissions(クリス・メリシノス)は次のように述べています。 「ソーシャル・ネットワーキングは、企業が物理的にはアクセスできないユーザへの訴求を可能にします。ユーザは、自分の関心に応えてくれ、ビジネスに大きな効果をもたらしてくれるソーシャル・ネットワークに参加するものです。ハンドヘルド機器やPDAなどのハードウェアにも、同様の傾向が見られます。これらのハードウェアがビジネス・ツールとなったのは企業が大量に購入したためではなく、ユーザが個人用として使用していたものがビジネスにも使いやすかったからです。」 「ソーシャル・ネットワークも同じです。ユーザは、それまでプライベートで利用していましたが、いまや重要なコミュニケーション・ツールとなっています。このようにビジネスに利用されるようになった理由はきわめて単純であり、ソーシャル・ネットワークが人々や情報へのアクセスにもたらした即時性は、人類史上で他に類を見ないものです。」 企業と顧客を結ぶSNS
「その障壁とは、社会的状況です。私たちは今、ビジネスを『どのような手法で』進めるべきかという考え方から『誰を対象に』進めるべきかという考え方に移行しつつあります。かつて、Webは取引やワン・ツー・ワン・マーケティングを可能にしましたが、ソーシャル・ネットワーキングがその最後の障壁を取り除きます。なぜなら、人はもし自分が信頼する誰かから何かを勧められたら、それを手に入れたり実行したりしてみようという気持ちがより強く働くからです。意思決定の80%は、公式な情報ではなく非公式の情報に基づいて行われるのです。」 「結局のところ、人々がビジネスを行っている相手は企業ではなく人です。そこで最も重要なのが信頼関係です。自分が何かを購入しようとしている相手のことを自分は知っている、という感覚が不可欠です。」さらに、この数年の間にレストラン、ゴルフコース、スポーツ・イベントなどのあらゆる状況で、社交的な付き合いとビジネス上の取引との境界が不明瞭になってきている、と彼は言います。 「オンライン・ゲームに参加することと、ゴルフ・コースで人と会ってそこでビジネスの話が始まることには、どれほどの違いがあるでしょうか。オンライン・ゲームに参加するという状況が、次世代の人々にとってはビジネスの話を進めるゴルス・コースのような役割を果たすことになるかもしれません」とメリシノスは述べています。 彼はまた、自分の偏った個人的な考えだとしながらも、企業がゲームという文化を理解することはきわめて重要だと言います。ビデオ・ゲームで育った子どもたちが今や大学に進学する年齢になり、将来はプログラマやビジネスマン、あるいはリーダー的な存在となるかもしれないのです。 「ゲームとソーシャル・ネットワーキングの垣根がなくなるのは、きわめて自然なことです。ゲームではチャット、あるいはより親密な対話方式が使用されます。このようなゲームに参加する人々は、そうした対話ができる体制を期待しているのだと我々は考えています。したがって、そのような交流の場がビジネスに取り入れられれば、ユーザがそれを利用するのはまったく当然のことです。インターネットやWeb 2.0など、個人ユーザを対象とするものを中心にビジネスを行う企業は、ゲーム業界とゲーム文化についてしっかり理解することが不可欠だと私は思います。」メリシノスは語ります。 SNSのはらむリスクは? 最大のリスクはデータの漏えいだ、と多くの人は言うでしょう。「しかし重要なのは信頼性です」とグローバル社内コミュニケーション及びコミュニティ担当シニア・ディレクターのTerry McKenzie(テリー・マッケンジー)は述べています。 「サンはオープンな企業であり、新しい技術の採用において模範的な企業であることが誇りです。サンの従業員は自分の言動に対する責任を自覚しており、何を共有すべきかという点について一定の共通した考えを持っています。」 懐疑的な人々は、生産性の低下についても懸念します。 「従業員にソーシャル・ネットワークを奨励すると、生産性の低下が心配ではないか、とよく尋ねられます。しかし私は、時間を無駄にしようと思う人はFacebookなど必要としないと思うのです。これは、勤務時間中にオークションでミッキー・マウスの記念品を手に入れたり、ソリティアのゲームをしたり、母親に電話をかけたりするのとなんら変わりありません。要は企業文化と職業倫理の問題です。」 マッケンジーはそう語ります。 ソーシャル・ネットワーキングによる人員採用 「自社で新卒者を採用しようと思うなら、電子メールに頼ってはだめです」とマッケンジーは語ります。 「新卒者は電子メールを利用せず、テキスト・メッセージかインスタント・メッセージを利用します。ソーシャル・ネットワーキングはそれらの新卒者がどのような人物かを知ることができる仕組みの1つです。」 Facebookなどのソーシャル・ネットワークなら、より具体的に採用の対象を絞ることができます。 「Facebookのコミュニティを利用すれば、XYZ大学を卒業した緑色の髪の新卒者、などの条件で探すこともできそうですね」とライザーは語ります。 「ウォール・ストリート・ジャーナルに求人広告を出しても、あるいはLinkedInを利用しても、このような層の採用はできないでしょう。利用するならSecond Life、MySpace、Facebookなどです。次世代の「秀才」はこのようなコミュニティに集まるからです。」 トップマネジメント層はSNSに参加すべきか? トップ・マネジメントはどの程度までソーシャル・ネットワーキングに参加すべきなのでしょうか。これもやはり、ケースバイケースといったところです。検討しているソーシャル・ネットワーク、何を目的としているか、そして参加者の個性とスキルにより、異なります。 マッケンジーは次のように述べています。 「ブログは、ソーシャル・ネットワーキングの1つの側面であり、エグゼクティブやマネージャが自分の考えを伝えるために利用できます。幸運なことに、サンには自分の考えを熱心に、また明確に書き綴るCEOがいます。ジョナサンのブログは、彼自身が書いています。誰かが代わりに書いているわけではありません。ブログをゴースト・ライターが書いていたために裏目に出たという記事は新聞や雑誌でもよく見かけます。文章を書くことが自分にとって最適な方法ではないという場合は、別の方法を探すほうがよいでしょう。ポッドキャスト、バーチャル・タウンホール、あるいはオーディオ・クリップやビデオ・クリップのブロードキャストなどは、いずれも現地に出向かずに世界中の対象ユーザに自分のメッセージを伝えることができる有益なツールです。」 仮想世界に関して、サンで仮想世界におけるブランド及びプログラム担当マネージャを務めるFiona Gallagher(フィオーナ・ギャラハー)は、エグゼクティブがアバターを取得してSecond Lifeなどの仮想世界の探検を開始することを勧めています。そこには、コンサート、ジャズ・クラブ、画廊など、新規ユーザが手始めに「馴染みのある」環境で参加できる、優れた交流の場が数多くある、と彼女は語ります。 「現在サンが行っている大規模なイベントは全て、Second Lifeでも同様に行われています。企業を対象とするイベントは常に、ここで行われるのです。このような方法により、企業の二酸化炭素排出量がどれほど削減できるかを考えてみてください。」 ギャラハーは、こうした新しいメディアが顧客の問題解決に即応性と効果を発揮した実例を語りました。 「Second Lifeのあるユーザが、ソフトウェアをダウンロードしたものの問題が生じて困っていました。彼は必要な情報やリソースが見つけられなかったため、Second Lifeに助けを求めることにしたのです。Second Lifeで私が偶然彼と出会うと、彼は私に困っている内容を話し、私はそのことをSecond Lifeのサンのグループに伝えました。すると、Solarisの経験者が3人現われ、直ちに彼の問題を解決するために協力してくれました。」 SNSの導入に及び腰にならないこと
「サンでは、Community Equity(CeQ)というコミュニティ評価システムを構築してこの課題に対応しています」とライザーは語ります。「CeQシステムでは、作成、表示、ダウンロード、格付け、再利用のタグ付け、コメントなど、オンライン上のユーザのアクティビティに基づいて、そのユーザの貢献、参加、スキル、評価の価値を動的に算出します。この情報はそのユーザのプロファイルに表示されます。 (注:このシステムは現在、サンの技術関連コミュニティ内で試用の段階にあります。この技術及び手法のオープンソース化の詳細に今後もご注目ください。CeQの進展については、ピーターのブログをご覧ください。) 最後にメリシノスは、企業のマネージャたちにはソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームの導入に及び腰にならないでほしい、と言います。「もともと娯楽用に開発されたものだというだけで、無条件に退けることはしないください。そのようなことをすれば、明らかに不利な状況に陥ります。」 「なぜなら次世代の消費者、プログラマ、ユーザはこれらのプラットフォームとともに成長しているからです。彼らを無視すれば、企業は何もできなくなってしまいます。望むと望まざるとにかかわらず、そのような状況が生じつつあり、企業は対応を迫られることになります。そしてそのような状況が迫ってからでは、往々にして手遅れになるものです。」メリシノスはそう語っています。
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