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HPC市場の最新事情とサンのHPCソリューション
~低コストと管理のしやすさで人気の
コモディティ・サーバベースのHPCクラスタ~

自社の環境にHPCを導入しよう、と真剣に考えてみたりすることはないでしょうか。より高いパフォーマンスを必要とする組織にとってHPCは有力な選択肢になる、とサンのHPC担当ディレクター、Bjorn Andersson(ビヨルン・アンダーソン)は言います。

HPCは今や、原子物理学、宇宙及び環境関連の研究分野、その他科学及び学術面の活動にとどまらず、主要産業界においてもリアルタイムのオペレーションと複雑な計算に威力を発揮しています。業績向上のためには、そのようなオペレーションや計算がますます重要になっているからです。

組織にとってHPCは、より迅速かつ精密な製品の市場投入及び質の高い意思決定を可能にする、競争力のある武器になると考えられています。

広範な分野でHPCが普及してきている主な要因は、コストの低下、管理のしやすさの向上、そしてHPCハードウェア及びソフトウェアの選択肢の多様化にあります。例えば1990年代半ばには、モノリシックSMP、MPP、またはシングルプロセッサのスーパーコンピュータでも2,000万ドルするものがあり、相当数の専任管理者が必要でした。

しかし現在、HPC市場で圧倒的に多いのは、低コストのコモディティ・サーバまたはブレード・モジュールによるクラスタです。HPC導入を妨げる障壁が低くなったことでHPC市場の成長が促進され、2008年には1年あたりの成長率20%という当初のIDCの予測を上回り、サーバのみで120億ドル市場に成長しました。これはIT市場全般の成長率の4倍です。

クラスタ管理ソフトウェアを使用することで、ごく少数のノードから数百あるいは数千ものノードで構成されたHPCまで、単一コンソールで管理することが可能になるとアンダーソンは言います。- その結果管理オーバーヘッドが削減され、ビジネス上の重要課題によりいっそう集中することが可能になります。HPCでは、毎秒数テラフロップスあるいは数兆回もの浮動小数点演算が可能という圧倒的なパフォーマンスで、これらの課題を解決します。

「サンは、主要産業界にとって入手しやすい価格で、しかも使いやすいHPCの提供に力を入れつつ、従来のHPCユーザが求める常に高いパフォーマンスも実現することに努めています」とアンダーソンは述べています。

あなたの組織にとってHPCは導入可能なのでしょうか。サンでは、それを「簡単にチェック」し、HPCの利点を評価する容易な方法をいくつか用意しています。また、それらのチェックや評価のあらゆる段階で多彩な選択肢と柔軟性を実現するサーバ、ブレード、ストレージ・システムのエンド・ツー・エンドのプラットフォームやソフトウェアも提供しています。

Sun HPCソリューション・センター:(米国サイト:英語)
米国オレゴン州とスコットランドにあり、世界各地の小規模センターからアクセスが可能です。数テラフロップスのx64クラスタにより、HPCがビジネス上のニーズにどのように対応できるかというプルーフ・オブ・コンセプト(コンセプトの証明)を提示します。

Sun Customer Ready HPC Clusters:
(米国サイト:英語)
オンラインでシステムを設定し、すぐに展開可能な統合済みのHPCクラスタを購入できるプログラムです。このHPCクラスタには、ブレードまたはサーバ、ネットワーク機能、OS、グリッド・ソフトウェアが統合されています。Sun HPC Quick Start Servicesにより、HPCシステムの設計と実装に必要な専門知識を提供します。

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HPCクラスタの構築についてよく聞かれる質問の1つが、『ラックマウント・サーバを使用するか、ブレード・モジュールを使用するか』、というものです。一般的にはブレードのほうが実装や管理が容易だ、とアンダーソンは言います。ネットワーク機能が内蔵され、電源も簡易化されているため、迅速な展開が可能でメンテナンスも容易です。

サーバはシャーシの初期コストをブレードより低く抑えられるため、ローエンドあるいはプロトタイプとしての実装に適しています。ただし複数のハードウェア・ノードを管理しなければならないことにより、複雑さが増したり隠れたコストが発生したりすることがあります。

アンダーソンは次のように語っています。「ブレードの導入には少し敷居が高いところもありますが、思い切って導入してみると、サーバよりはるかに効率的で扱いやすいものです。投資の保護も格段に向上します。例えば、2年経ってCPUをアップグレードしたいと思ったときにも、ブレードならそれが容易にでき、電源、ネットワーク機能、その他全てのものをそのまま継続して使用できます。」

もう1つ、よくある質問が、プロセッサのタイプです。サンのx64サーバ及びブレード・モジュールのラインナップでは、お客様が最新のIntel XeonまたはAMD Opteronどちらかのチップを選択できるようになっています。例えば、今年6月には新しいSun Blade X6450 モジュールにクアッドコアのIntel Xeonプロセッサが導入され、単一ラックで最大7.37テラフロップスの演算性能の提供が可能になっています。

マルチスレッドHPCアプリケーションを実行し、チップ・マルチスレッディング・テクノロジー(CMT)によるより高いスループットを必要とする組織にとっては、サンのCMT CPUであるUltraSPARC T2も選択肢となります。第1世代のUltraSPARC T1プロセッサは、Webスケールに対応して高いスループットを提供できる設計となっていましたが、UltraSPARC T2プロセッサはそれとは異なり、HPCで求められる浮動小数点演算をサポートしています。

また、1つのクラスタ内に種類の異なるCPU(CMTを含む)を搭載したブレードを混在させることが可能であり、アプリケーションはSun Grid Engineにより、実行に最適なブレード上に自動的に展開されます。

「アプリケーションの種類によっては、UltraSPARC T2の『Niagara』テクノロジーがきわめて高い効果を発揮します」とアンダーソンは語ります。「UltraSPARC T2プロセッサには興味深い点が多々あります。マルチコア及びマルチスレッドのシステムを大幅に拡張するアプリケーションに最適だからです。」

彼はその一例として、カナダのHigh Performance Computing Virtual Laboratory(HPCVL)が今年、78ノードのHPCクラスタを実装したことを挙げています。このクラスタは、UltraSPARC T2 plusプロセッサを搭載したSPARC Enterprise T5140サーバを基本に構成されています。

HPCVLの役員を務めるKen Edgecombe(ケン・エッジクーム)氏は次のように語ります。

「Sun SPARC Enterprise T5140サーバに搭載されたCMTテクノロジーにより、600名以上いる当研究所の研究者たちの中には、この新しいマルチスレッド及びマルチコア・テクノロジーを使ってサーバの速やかな拡張に備え、サーバの膨大な負荷をサポートする者も見られるようになりました。アプリケーションの需要が増大し続けても、期待した以上の拡張が可能であることが分かりました。」

HPCクラスタの利用が伸びるにつれ、HPCストレージに対するニーズも高まっています。「IDCのレポートを見ると、HPCのストレージに対する需要はHPCサーバよりも急速に伸びています。サーバのほうも2桁のカーブで伸びてはいるのですがね」とアンダーソンは言います。

Texas Advanced Computing Center(TACC)では、72台のSun Fire X4500サーバとストレージを組み合わせ、使用可能なストレージ容量として1.7ペタバイトもの容量を実現しています。また、データの長期保存及びアーカイブ・ソリューションは3.1ペタバイトまで拡張可能です。このシステムは、TACCの「Ranger」スーパーコンピュータ用ストレージ・インフラとなっています。「Ranger」スーパーコンピュータは約4,000台のSun Bladeモジュールをベースに構築され、ピーク時の演算性能は500テラフロップスを上回ります。Rangerスーパーコンピュータは、「スーパーコンピュータ上位500リスト」で4位にランクされています。

もう1つ、HPCストレージの分野で目を引くのが、Lustreファイル・システムです。これはサンが2007年9月に買収したものです。アンダーソンによれば、「スーパーコンピュータ上位500リスト」にランクされている上位10サイトのうち6サイトで、Lustreが採用されています。オープン・ソースの並列処理ソフトウェアであるLustreにより、数万ものクラスタ・ノードとペタバイト・レベルのストレージをオブジェクト指向の単一システムに集約でき、帯域幅の90%以上が使用可能なI/Oを実現します。

ロゴ:Lustre

「Lustreを使用することで、複数のサーバ及びストレージ・システムにわたって統合化されたネーム・スペースを持つ単一のファイル・システムを実現でき、ユーザとアプリケーション双方にとって管理がしやすくなります」とアンダーソンは語ります。「また、Lustreは並列処理システムであるため、帯域幅とパフォーマンスが大幅に向上します。」Lustreユーザの1社、Chevronでは、石油探査で急増するデータの処理にLustreを活用しています。

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HPCへの関心が高まるなか、サンは自社のHPCソリューションがさらに進化したことをアピールするため、来る11月15日~21日にテキサス州オースティンで開催される第20回年次SuperComputing 2008(SC08)カンファレンスに出展することになっています。サンは今後も、主要産業界のユーザに使いやすさと管理のしやすさを提供することに力を入れつつ、ペタバイトのHPCパフォーマンスという新たなレベルを開拓していく、とアンダーソンは言います。

彼は次のように述べています。「いつも最後に話が行き着くところは、本質的なビジネス課題に取り組めるようにし、またHPCによって競合上の優位性が得られるようにしなければならない、ということです。そのためには、お客様にとって導入の妨げになるものが少なく、即効性のあるHPCソリューションが必要です。サンが、単一ラックの小規模クラスタから現在世界で最大規模のスーパーコンピュータまで拡張可能な、柔軟で管理しやすいHPCソリューションに力を入れている理由もそこにあります。」

サンのHPC開発とその手法

サンのHPCポートフォリオの拡張は、サンのHPC開発手法を定義づけている管理のしやすさ、パフォーマンス、柔軟性を反映したものだ、とアンダーソンは言います。このポートフォリオ拡張は、6月にドイツのドレスデンで開催されたInternational Supercomputing Conferenceで発表されたものです。サンの開発手法は、次の3つの領域に力を入れています。

1)HPCの管理のしやすさと開発
HPC導入の投資回収率(ROI)は、インストール、管理、及びアプリケーションの開発に過度のリソースが消費されれば低下してしまいます。HPCの利用範囲を広げるためには、異機種システムとの相互運用が可能な柔軟性が重要です。

複数ノードのクラスタを単一コンソールから管理できること、ポリシーベースの負荷管理、負荷の動的プロビジョニングなど全ての機能が、大幅な効率向上、コスト削減、複雑さの緩和を可能にします。開発者にとっては、HPCに最適化された各種ツールがHPCアプリケーションの迅速な開発と展開を支援します。以下の各種ツールを参照してください。

2)HPCのパフォーマンス
HPCのパフォーマンスは、基本的に今後もさらに向上していきます。eWeek誌が伝えているように、Sun Constellation SystemはTACCのRangerクラスタなどにインストールされ、ペタフロップスという新たなレベルを開拓しています。サンのシステムは、Supercomputing Onlineの Editor's Choice Awardで 2007 Product of the Year(2007年最優秀製品賞)を受賞しました。以下の新着情報を参照してください。

3)HPCストレージの柔軟性と容量
ローエンドのHPCクラスタであっても、膨大な量のデータを処理します。その情報を保存しアーカイブに格納しておくことは、IT及びビジネス双方の観点からもきわめて重要なことです。ただし、高パフォーマンスのデータ・アクセスとデータの経済的な長期保存とのバランスが課題となることがあります。

サンは、お客様のニーズに合わせた柔軟で大容量のOpen HPCストレージ・システムの提供に力を入れています。頻繁にアクセスするデータにはパフォーマンスに優れたディスク・ストレージを使用し、パフォーマンスに対するニーズがさほど高くない場合はバルク・ディスク・ストレージを、また長期保存にはエネルギー消費を削減できるテープを使用するという方法が、理想的なソリューションです。以下を参照してください。


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