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いまなぜ、「オープン・ストレージ」が必要なのか?
~オープン・ストレージは従来のストレージとどう違うのか?~
Bob Worrall(ボブ・ウォラル)

オープン・ストレージは、最近業界で大きな注目を集めているテーマです。興味深く感じる人たちがいる一方で、なぜ従来のストレージ・アーキテクチャを変更する必要があるのか問う人たちもいます。

事実とそれ以外の話を分類するために、サンのグローバル・セールス及びサービス担当の最高技術責任者であるArt Licht(アート・リヒト)を招き、オープン・ストレージの世界について、また、オープン・ストレージがCIOやその他の人々にもたらすメリットについて話し合いました。


ボブ: 一般に、CIOにとってオープン・ストレージはどんな意味がありますか。また、どのような問題点がありますか。
アート:

データ量の増加に対処する際に、このアプローチによって、データ管理を従来よりも簡単、かつ少ないコストで実現できます。私たちの設計方針の1つは、独自仕様の実装ではなく、業界標準のコンポーネントを使用することでした。

競合他社や、さらには私たち自身の製品でも、従来のストレージ製品のコントローラの価格を調べれば、いくつかのプロセッサと少量のキャッシュに50,000ドルを支払っていることがわかるでしょう。オープン・ストレージの世界では、汎用サーバを使用しており、4倍の処理能力とキャッシュを、4分の1の価格で手に入れることができます。これは、ほんの始まりにすぎません。

ボブ: 顧客にとっては、オープン・ストレージはコストを増大させる主たる要因でしょうか。それとも、その戦略に対してそれ以上のメリットをもたらすのでしょうか。
アート:

今日の経済では、最初に話題になるのはコストです。しかし、データの管理は本当に簡単になります。私たちはソフトウェアに様々な革新的機能を加え、データが古くなるにつれて、自動的に低コストのストレージにそのデータが配置されるようにしています。従来のキャッシュまたはDRAM、フラッシュ・メモリで構築された階層、そして従来のディスク、という3つの階層を設けました。

最もアクセス頻度の低いデータは、最もコストの低いストレージ階層に配置されます。これを、Hybrid Storage Pool(HSP)と呼びます。この方法によって、最も効率良く資産を使用できます。また、エンタープライズ・クラスの管理インタフェースを構築しました。このインタフェースはブラウザベースであり、ソフトウェアをインストールする必要はありません。ブラウザで指定するだけで、エンタープライズ・クラスの、簡単な方法で、ストレージ資産を管理できます。したがって、価格以上の価値があります。また、今後、さらに興味深いものになっていきます。

ボブ: 多くのCIOや経営者が毎日対処しているたくさんのポリシー管理を合理化できるように感じますね。
アート:

数年前にこの業界で流行した言葉がありました。それはILM、つまり情報ライフサイクル管理(Information Lifecycle Management)です。そして実際には誰もそれを実現できませんでした。オープン・ストレージにあるものは、言わば「適切な階層化」です。アクセスに対応して適切な階層にデータが配置されます。データへのアクセス頻度が高い場合、そのデータはDRAMに配置されます。アクセスされなくなると、データは、オンラインに常駐しつつ、徐々に、優先度の低いストレージ階層に移動されます。

ボブ: とても多くのストレージ・ソリューションが市場に出ています。オープン・ストレージのモデルに対し、独自仕様のソリューションにとらわれることは、CIOにとって長期的な問題となりますか。
アート:

オープン・プラットフォームでは、より素早く革新を生み出すことができます。新型のプロセッサが登場するたびに、すぐにそれらを取り入れることができます。ビジネス・モデルも興味深いものになります。アラカルト型ではなく、スナップショット、レプリケーション、圧縮、シン・プロビジョニングがあらかじめ組み込まれています。

したがって、独自仕様のストレージ製品を購入し、その後でビジネス要件に合わせて変更を行う顧客の場合は、レプリケーション・コード、シン・プロビジョニング、または圧縮のライセンスや、ライセンスの更新が必要になります。オープン・ストレージでは、それらは全て初期投資に含まれています。ライセンスに対する追加投資は必要ありません。ストレージの導入方法が簡単になります。

ボブ: CIOの皆さんは信頼性を重視しています。オープン・ストレージの信頼性についてはどうでしょうか。
アート:

製品のアーキテクチャとコンポーネントという、2つの点についてふれることができます。サンには大規模な、エンタープライズ・クラスのシステムがあります。このシステムは、アクティブ/アクティブのデュアル冗長コントローラが装備され、予定外に停止するおそれを解消し、オンラインでのメンテナンスを可能にします。

次は、コンポーネントについてです。例えば、新しいコンポーネントの1つは、フラッシュ・メモリを使用したSSDです。私たちはこれをユニークな方法で使用しています。SSDをディスクとしては使用しません。SSDを従来のディスクのキャッシュとして使用するのです。その結果、もしSSDが故障しても、データやデータへのアクセスが失われることはありません。

この方法によって、最も効率良く、リスクを負わずにこれらの新しいテクノロジーをストレージ・アーキテクチャに取り入れることができます。SSDをディスクとして使用しないので、SSDが故障してもデータは安全です。単にキャッシュが失われるだけです。HSPのもう1つの機能ですが、SSDやフラッシュ・メモリは、データへのアクセスを高速化するためだけに使用します。

ボブ: オープン・ストレージ・ソリューションには先進的な監視機能がありますか。
アート:

監視の点では、従来のストレージ市場での機能とほぼ一致しています。電子メールによる警告を送信します。SNMPトラップの送信が可能で、特に重要な点は、「phone home」の機能を有していることです。サンによってシステムはリモートで監視されます。したがって、ディスクが故障した場合、サンがこのことを認識し、顧客がこのことを知り、誰かが電話をする前に、ディスクを修理するプロセスが開始されます。

また、パフォーマンスしきい値の組み込み;もユニークな機能です。CPUがパワー不足かどうか、あるいはディスクがビジー状態になっているかどうかがわかります。警告が発せられると、ストレージ内で何が起きているかを、全て目で見て確認できます。

もっとも、私が最もユニークであると考えているのは分析機能です。ストレージ内を調べる機能があります。負荷の程度を調べることができるだけでなく、その内容をクライアントにグラフィックでトレースバックできます。誰がどんなデータを参照しているかや、データに書き込みを行っているかどうかがわかります。その内容をファイルに書き出すこともできます。

この結果、負荷の原因がアプリケーションなのか、クライアントなのか、サーバなのかを知ることができます。このように目で見て確認できることによって、アプリケーションを市場に提供するために要する開発時間を削減できます。

ボブ: オープン・ストレージ戦略にはどのようなリスクがありますか。
アート:

ストレージは信頼性が重視されます。自社のテクノロジーを信頼する必要があります。社内でこのテクノロジーを入手し、最初は、ミッション・クリティカルではないアプリケーションでそのテクノロジーを使用してみると良いでしょう。オープン・ストレージの取組みは、導入を簡単にします。基本コードはSolarisです。Solarisは、世界の最もミッション・クリティカルな複数のアプリケーションを稼働させています。

業界標準のコンポーネントを有する、x86サーバがベースになっています。このテクノノロジーの多くは、長年使用されています。新しいパッケージです。テクノロジーになじんでくれば、アプリケーションをさらに追加できます。

ボブ: 最終的にオープン・ストレージ戦略やアーキテクチャに移行する場合に、現時点でどのような準備が必要でしょうか。
アート:

現在の状況と、自社の要件を理解することが最も重要です。全てのデータが階層1であるとは限りません。階層1の環境に配置しているデータと、階層1の環境に必要なデータを理解することが、管理を簡単にして、オープン・ストレージを活用するための大きな一歩となります。多くの企業は、アクセス頻度の低い3年前のデータを階層1のストレージに格納しています。データをオンラインで保持せずに、より適切なデバイスに格納することによって、さらにコストを節約できます。

CIOの皆さんは、自社の環境をより理解するためにツール、パートナー、サービスを利用できます。ミッション・クリティカルではないアプリケーションをミッション・クリティカルなストレージから移動させることから始めるのが最も簡単です。

汎用オペレーティング・システムが使用されているので、コードは全て利用できます。誰でも、sun.comでソフトウェアをダウンロードして、VMwareSun VirtualBoxで実行できます。このソフトウェアは、フル装備で、製品と同じ外観の、フル機能のエミュレーションです。オンサイトの物理的なハードウェアは必要なく、その場でスナップショット、圧縮、シン・プロビジョニング・レプリケーション、RAID、ミラーリングを評価できます。これが、オープン・コンポーネントによって手に入れることができるもう1つのユニークな機能です。

ボブ: 素晴らしいですね。それでは、みんなにこのダウンロードの機会を利用して試してみるように勧めることにします。対象物について読んで理解することも1つの方法ではありますが、手に入れて、試してみることは、もっと勉強になります。そして、ご質問やご意見がございましたら、アートまたは私にぜひお聞かせください。
ではまた次号でお会いしましょう。

Bob Worrall(ボブ・ウォラル)
CIO
Sun Microsystems, Inc.

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