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いま、なぜシンクライアントなのか
   Sun Rayのコンセプト
いま、なぜシンクライアントなのか
   Sun Rayウルトラ・シンクライアントの基本構造
   シンクライアントとしてのSun Rayの優位性
   Sun Rayのユースケース

現在の多くのコンピュータシステムは、OSやクライアント用アプリケーションがクライアントのハードディスク上にインストールされ、データはファイルサーバまたはクライアント側のハードディスクに分散して保存するのが一般的です。手元の端末にOS、アプリケーション、データがあるために、ユーザ自身が使いやすい設定に自由にカスタマイズできる反面、情報の漏洩やメンテナンスの煩雑さが問題になるケースが増えています。

シンクライアントは、サーバベースコンピューティングという形式を採用した端末です。クライアント/サーバ型コンピューティング環境のクライアント側で処理していた部分を全てサーバに移した構成で、サーバ側にウィンドウシステムやアプリケーション及びデータが存在し、アプリケーションは全てサーバ側で動作します。クライアント側では画面描画とキーボード操作などの入出力機能のみが提供されます。最小限のインタフェースに必要な機能のみを搭載するため、ハードディスクなどの記憶装置も取り除かれています。このため、既存のPCである太った(FAT、ファット)クライアントと異なり、余計なものを持たないシンプルな構造であることから、薄いあるいは細い(Thin、シン)クライアントと呼ばれています。

シンクライアントでは、ユーザが利用するアプリケーションやデータなどをセキュアなサーバ側で一元管理します。このため、従来は端末1台1台に対して行う必要があったインストール作業、セキュリティパッチの適用、アプリケーションソフトのバージョンアップなどの手間を省くことができ、システム全体でみた運用管理コスト(TCO)を大幅に削減することが可能です。また、アプリケーション/データなど情報資産を端末側に持たないので、情報漏洩を防止するなどセキュリティの観点からも有効と言えます。

シンクライアント製品には、

(1) キーボードやマウスといった入力処理や画面表示を行うために最小限の機能を持つプログラムを、EEPROMやFlashメモリにインストールされた組込型の汎用OS(Windows XP Embeddedや Embedded Linuxなど)上から起動するもの
(2) ネットワークから汎用OSを読み込んでPCのように起動するもの
(3) 表示や入力処理に必要な機能をOSを介さずに直接ファームウェアとして記述したもの

があります。とくに(3)の形式のものは、他の方式のように汎用APIをもったOSを持たないため、特にウルトラ・シンクライアント(Ultra Thin Client)と呼ばれます。

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