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住商リース株式会社

本格的な導入作業開始から、1年という短期間でリホストを実現。

概要

“私たちは、常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く社会に貢献します”を経営理念に情報関連機器、産業・工作機械のリースから中古機械等の売買、技術サービスまで幅広いリース事業を展開される住商リース株式会社(以下住商リース)。この度、将来の拡張をにらみ、長年のSIパートナーである住商情報システム株式会社(以下住商情報システム)とともに10年以上使い続けてきたメインフレームのリホスティングを実施した。メインフレームの継続、オープンアーキテクチャによる全面的なシステム刷新という選択肢も考えられる中、なぜ、リホスティングだったのか。リホスティングのどこに価値を見出したのか。導入の経緯をたどりながら、そのポイントを紹介する。
主な課題
得られた結果
  • 基幹システムの運用コスト削減
  • 移行後システムの、レスポンス維持及び向上
  • オープン化による将来性の確保
  • 過去のテクノロジを享受したまま、新しいオープンシステムへの移行を実現
  • 最も効果が顕著な処理で、約40%のパフォーマンス向上
  • 運用コストを40%削減
  • 将来の豊富な選択肢

住商リースでは、『SURPASS』と呼ばれる基幹業務システムをメインフレームで運用していた。それが導入10年以上経過したことを契機に、システムの見直しを考えるプロジェクト・チームを発足させた。「システムの全面的な入れ替えをするのか、一部の手直しをするのかを考えるにあたり、今のSURPASSというシステムが本当に古くなって使えないのかをゼロから検証することから始めました。その結果、業務システム自体は決して古くなくまだまだ使えるという結論になりました。ただ、Web上でのやりとりなど新しいスキームが必要な部分の問題、運用コストの課題はありました。(住商リース株式会社 執行理事 職能担当補佐 岩井 素夫氏)」

住商リースでは、長年のSIパートナーである住商情報システムのサポートを得ながら、メインフレームの運用コストを削減する努力を続けてきていた。「SURPASSを10年以上使い続けてきた中で、データ量などの増加に伴いCPUやディスクの追加などを行ってきました。メインフレームでは、MIPSをあげるとどうしてもコストが高くなってくるのですが、住商情報システムにもご協力していただきながら、何とかコストを削減する努力を続けきていました。しかし、社内的にも、もっとコストを削減したいという要望が強くなりました。また、メインフレームを使い続けるにしても将来的に拡張が必要になった場合にハード的な制限が出てきてしまうのではないかという不安もあり、5縲鰀6年のレンジで見たときにリスクを感じました。とはいえ、メインフレームで稼動している基幹システムは、10年以上、住商リースの業務を支え続けてきたモノですので、そう簡単に変えたり作り直したりできる訳ではありません。(住商リース株式会社 情報化推進部長 森 和良氏)」

こうした状況の中、システムの全面刷新は検討課題として残るものの、SURPASSを活かしながらコストダウンをはかる方法が模索されることとなった。「他社でシステムを前面刷新された例もあり、我々も引き続き検討していますが、まず、メインフレームとオープン系の双方に豊富な経験を持っている住商情報システムにコストダウンのための検討をお願いすることになりました。(岩井氏)」

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住商リースからの依頼を受け、住商情報システムが提案したソリューションがSun Mainframe Transaction Processing/Sun Mainframe Batch Managerを活用したリホスティングだ。これは、メインフレームのCICSで動いているアプリケーションをコードの書き換えなしで、Solaris OS/UltraSPARC[R]サーバ上でそのまま稼動させることができるサン独自のソリューションだ。ではなぜ、サンのリホスティングだったのだろうか。

住商情報システム株式会社 IT基盤ソリューション事業部 テクニカルソリューション部長 下平 慶龍氏はこう語る。「まず我々としても、メインフレームの問題は感じていました。IBMのメインフレーム自体のサポートは何らかの形で継続されているのですが、住商リース様では、その周辺システムとしてサードパーティ・ベンダの製品も使用しており、それらのサポートが終了を迎えるというアナウンスが部分的にあがってきており、それらの置き換えをどうするのかという課題がありました。」

「既存の資産をなるべく活かし、開発工数もできるだけ減らして、なおかつ運用コストを減らせるソリューションが必要でした。この課題は、メインフレームを利用している多くの企業に共通する課題と言えます。もともとメインフレームで動いているアプリケーションは、各企業の業務フロー(ビジネス・ロジック)にそって設計されているため、ノウハウが集約された貴重な資産とも言えます。もちろん、Webを活用したビジネスの加速にともない、それを取り入れる必要はありますが、メインフレームの技術やハードウェアが陳腐化したからといって、それがそのままビジネス・ロジックの陳腐化につながるわけではありません。企業のシステム部門が次の一手を考える場合、この見極めがひとつのカギとなるのではないでしょうか。」

下平氏は同時にこう続ける。「リホストを選択した理由は、もうひとつあります。メインフレーム環境では新しい技術の登場はそれほど考えられないのですが、UNIX[R]環境では次々と新しい技術が登場していますし、リホストでオープン化することにより、今後そうしたものを取り入れて新たな展開を行うこともできると考えました。」

では、メインフレームの継続、他のオープン・システムの導入という選択肢は検討されなかったのだろうか。

住商リース株式会社
執行理事 職能担当補佐
岩井 素夫 氏
住商リース株式会社
情報化推進部長
森 和良 氏
住商情報システム株式会社
IT基盤ソリューション事業部
事業部長補佐
大木 篤 氏
住商情報システム株式会社
IT基盤ソリューション事業部
テクニカルソリューション部長
下平 慶龍 氏
住商情報システム株式会社
IT基盤ソリューション事業部
テクニカルソリューション部
マイグレーションビジネス課長
中澤 俊哉 氏

「まず、コストと将来性の問題からメインフレームの継続はないという前提でスタートしました。一時は、COBOLをWeb化するなど、システムをリメイクすることも考えたのですが、そうすると開発の工数はもちろん、周辺環境との相性など、テストにも莫大な時間と費用をかけなければならなくなり、どれだけの労力を必要とするか見えない部分があるなど、リスクが大きいと判断しました。そういう意味でCOBOLがそのまま使えるサンのソリューションがマッチしたのです。(下平氏)」そして、住商情報システム株式会社 IT基盤ソリューション事業部 テクニカルソリューション部 マイグレーションビジネス課長 中澤 俊哉氏が続ける。「実際に他社のプロダクトも基礎検証を行ったのですが、サンのソリューションは移行の工数も少なくて済むことや周辺を含め、既存のIBMの環境との相性が非常に良かったので、サンのソリューションを御提案させていただきました。」



Sun Fire V240
Sun Fire V480
Sun Fire V880

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実際の導入にあたっては、SURPASSに適用できるかを検証するための期間が3ヶ月設けられた。オープン化にあたっては、COBOLの部分だけを新しいオープンシステムに移行すればいいというだけでなく、すでに住商リースで稼動している他のオープンシステムとの連携がうまくいくか、出力物などは変わらずに出力できるか、ユーザ環境を変えずに移行できるのかといった懸念があった。メインフレームは移行するが、他のシステムは変更しないという前提があったため、それが理論通りに行えるかの検証が必要だったのである。

住商情報システムの中澤氏は、その内容をこう語る。「技術検証のプロジェクトとしては、住商リース様と我々住商情報システムとの共同で進められました。メインフレームの運用も担当させていただいていたので、今のメインフレームと対になるものが新しいシステムにあるかというシステム面の検証は我々で行い、想定される重たい処理に耐えうるかどうかなど、業務の側から見たご判断は主に住商リース様側にしていただきました。」

3ヶ月の技術検証を受け、住商リースからは本システムでの検証期間を通常より長めにとりたいという意向が寄せられた。初めての経験であるがゆえ、慎重に慎重を重ねたかったのだという。それでも、検証からカットオーバーまでを1年と定め、2005年5月2日に新しいシステムの運用が予定通り開始された。では、実際のリホスト作業を進行していく上で、当初の懸念はどのようなカタチで表れたのだろうか。

「COBOLの部分に関しては、言語間の方言レベルは除いて、プログラムを書き換えることなく、問題なく稼動しています。苦労したのは、データベースの部分です。メインフレームで使用しているものはRDB(リレーショナル・データベース)ではなかったのですが、ゼロからSQLに書き換えるのではなく、我々の方で中間インタフェースを用意し、ユーザ・アプリケーションからは今までのホストと変わらない環境でアクセスできるようになっています。(中澤氏)」

もちろん、そのレスポンスの検証にも気を配られたという。システムの処理量は、1日15万トランザクションにおよぶものであったが、移行においてはコストダウンはもちろんレスポンスタイム維持及び向上も重要な目標とされた。住商リースの森氏はその理由をこう解説する。「今回のリホストは、ユーザの利用環境は今までと変えないということが前提ですから、それだけにレスポンスが落ちるとクレームなどの心配がありました。なので、その検証には十分気を遣いました。」

実際に新しいシステムの稼動後も、レスポンスは良好で概ねメインフレームと同等、最も効果が顕著な処理で、約40%のパフォーマンス向上を得られているという。

「データベースにDB2を導入するという選択肢もありましたが、住商リース様ではオープン系のデータベースがORACLE[R]を活用しているということもあり、将来的な統合も視野に入れて、ORACLEでの導入を御提案致しました。(下平氏)」との言葉に表れているように、今回のリホストにあたっては、住商リースと住商情報システムが長年培ってきたパートナーシップがいかんなく発揮された。

さらにサンのサポートに対しても「一部、機能を住商リース様用に新しく提供してもらうなどしていただき、対応も良かったと思っています。(中澤氏)」との言葉のように満足されている様子だ。サンのリホストは、あくまでもリコンパイルにより“コードを書き換えることなく、そのまま走らせる”ことを前提にしている。そのためサンは、導入前のコンサルティングなどにより、お客様のシステムにリホストが適用できるかどうかの検証をふまえた支援/サポートを行っている。

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このリホストにより、運用コストは約40%削減でき、4年でイニシャル・コストを回収できる試算だと言う。「最初は不安もありましたが、予定通り、システムの移行が完了し、感謝しています。ゼロからシステムを作り替えた場合には、開発からシステムの導入/運用/管理/サポートまで膨大な期間と費用が必要でしたから、イニシャル・コストという面でも満足しています。(岩井氏)」とのこと。今回、課題であったコスト問題を解決できたことで、隠れた効果が見込めるという。住商情報システム株式会社 IT基盤ソリューション 事業部 事業部長補佐 大木 篤氏はこう語る。「リホストでコスト問題を解決したことにより、今後のシステムの計画と決断までに十分な検討期間を得られました。コストの問題を抱えたままで新しいシステムを導入しようとすると、じっくりと取り組むことができませんから。」

実際に、住商リースでは今回のリホストをある意味でメインフレームの延命ととらえている。「5年先にどうするかと言う問題は残っています。それをこれから検討していくところです。(岩井氏)」また、大木氏は「リホストによりオープン化が実現できたことで、選択肢が増えたことも大きなメリットと言えます。」と語る。森氏は「将来の次期システムの構築に向けては様々な課題はありますが、今回のシステムをベースにひとつひとつ積み重ねて開発していきます。」リホストから、統合、そして拡張へ。住商リースでは、今後、自らのビジネスを加速するシステムの開発に着手する予定だ。

お問い合わせ先
住商情報システム株式会社
IT基盤ソリューション事業部 テクニカルソリューション部 マイグレーションビジネス課
電話:(03)5166-1660 E-mail:mgsales@scs.co.jp

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