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PACSによる診断業務が行われる読影室
![]() PACSに採用されているSun Fire V490(下)
とSun StorageTek 3510(上) そして2007年初旬のこと、ケアストリームヘルス株式会社の「Kodak Carestream PACS」の導入を契機として、岩手県立中央病院におけるPACSは、本格的な発展を遂げていくことになったのである。 そのPACS システムの頭脳にあたる中枢部分を担うのは、Kodak Carestream Workflow Manager。院内の読影環境を一元的に管理・運用するサーバにより、医療環境の規模や課題に応じて、最適な画像データベース・システムを構築する。 過去に蓄積された多様な医療画像を簡単な操作で検索できる共通のワークフローを標準装備しつつ、確実に画像を保管するバックアップ・システムや、院内機密を保護するうえで欠かせないセキュリティ機能も備えたトータル・ソリューションである。また、これにあわせてハードウェア・プラットフォームも、クラスタ構成された2台のSun Fire V490とトータル10.8TBの容量を持つSun StorageTek 3510へと大幅に増強された。 この提案のポイントについて、ケアストリームヘルス株式会社 HCIS アジアパシフィック インプリメンテーション プロジェクトマネージメントグループの仙内和彦氏は、次のように語る。 「現在のPACSにおいて最大の課題となっているのが、画像容量の爆発的な増大への対応です。撮像装置そのものの精度が急速に向上しており、例えばCTスキャンに着目してみても、従来では1回の検査あたり数十枚程度だった画像枚数が、最近では1000枚以上にまで膨らんでいるのです。こうした大量の画像を管理・運用するには、高度な信頼性とパフォーマンス、拡張性を備えたハードウェア・プラットフォームが必須であり、なおかつ大規模PACSにおいてワールドワイドで実績を重ねてきたという理由から、Sunのサーバとストレージを提案しました。なお、クラスタ構成を採用しているのは、将来のフイルムレス化を見据え、完全無停止で運用できる体制を整えるためです」 大容量のアーカイブ・システムを導入しコンプライアンス対応を強化へ こうして稼動を開始した岩手県立中央病院の新しいPACS基盤は、その後も安定した運用を続けている。 「これまで医療業務に支障をきたすようなトラブルを起こすこともなく、画像の検索やモニタリングにも十分な処理スピードを確保できており、満足しています」と佐々木氏は、高く評価する。 もっとも、課題がないわけではない。現状のPACS基盤はトータル10.8TBの容量を確保しているが、それでは十分とはいえない状況になってきている。というのも、前述のとおり、撮像装置の進歩によって1回で撮影可能な医療画像の枚数が増大しているが、すべてを保存するのではなく、ストレージの容量を考慮し、必要な医療画像のみを保存しているのである。 そこで岩手県立中央病院は、今後もストレージ容量の拡張を中心にシステムリソースを随時アップグレードし、さらに、大容量のセカンド・ストレージによって構成するアーカイブ・システムも新たに導入する計画だ。 「このシステムが稼動を開始した暁には、すべての画像を5年間にわたって保存することが可能となり、厳格なセキュリティの下で医療画像を長期保存することを求めたコンプライアンスにも対応できます」と仙内氏は言う。 もちろん、アーカイブ・システムのストレージ容量についても「本当に足りるのか」という懸念がないわけではない。しかし、仮に将来的に容量不足が顕在化した場合でも、セカンド・ストレージをスケールアウトで追加することにより、柔軟に容量を拡張していくことが可能だ。
コンピュータ支援診断や地域との画像連携を推進 昨今、勤務医の過重労働の実態が広く社会にも知られるようになったが、画像診断についても読影を担当する放射線科の医師の絶対数も不足している。 そうした中でPACSのより高度な活用が期待されているのである。「PACSを用いた読影支援として最も求められている機能が、コンピュータ支援診断(CAD:Computer Aided Diagnosis)です」と佐々木氏は言う。ここでいうCADとは、コンピュータの出力結果を医師が参考として診断を行うものと定義される。 例えば、ある患者の胸部レントゲン写真について、現在と過去の差分画像を得ることによって、病変のみを強調することが可能となる。 一方で、PACSの進化も求められている。 今後も岩手県立中央病院は、PACSを軸に真の医療のIT化を推進していく考えだ。 |
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