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総合地所株式会社

概要

マンション・デベロッパーの総合地所株式会社は、本社事務所および大阪支店の移転を機にクライアントPCをすべて、サンのシンクライアント・ソリューションであるSun Rayにリプレース。クライアント管理におけるシステム管理者の負荷を大幅に減らすとともに、消費電力減によるランニング・コスト低減やセキュリティ対策の強化を実現した。

社員はSun Rayから、従前どおりMicrosoft Windows対応のアプリケーションを利用しており、ワープロソフトや表計算ソフトのほか、ドキュメント・マネジメント、メール、CAD、データベースなど、以前と全く変わらないユーザインタフェースが提供されている。そのため、利用者に違和感もなく、新たなトレーニングも必要なかった。その上、どのSun Rayでも自分のデスクトップ環境を再現できることと、机上が広くなったといった点で好評を博しているという。

これらの結果を踏まえ、総合地所はマンション販売センターとグループ企業にもSun Rayを導入していくことを計画している。また、本社事務所と大阪支店については、1枚のIDカードで入退室管理、Sun Rayの利用、複合機利用の3用途を利用可能にする予定である。

主な課題
得られた結果
  • クライアント管理の負荷軽減
  • クライアントPCのセキュリティ対策
  • 社風にあった先進的なITの導入
  • 同業他社に先駆けて先進的なIT製品を導入できた
  • クライアント環境を資産管理が不要な10万円未満で導入することができた
  • 運用管理負荷を大幅に減らすことができた
  • 端末故障で派生するインストールなどの作業から解放された
  • 消費電力減によりランニング・コストを低減できた
  • オフィスが静かになった

東京都港区に本社事務所を置く総合地所株式会社は、1977年5月創業のマンション・デベロッパーである。本社以外の事業所は、大阪支店(大阪府大阪市中央区)と白岡営業所(埼玉県南埼玉郡白岡町)の2か所。2003年2月には、マンション・デベロッパーとしては日本で初めて、関連会社を含めたグループ全体でISO14001(JQA-EM2966)を取得している。

総合地所がシンクライアントの導入を検討し始めたのは、2004年暮れのことだった。同社がクライアントPCとPCサーバに採用していたOSがサポート終了の時期を迎え、同時にハードウェアのリース期限も迫っていたため、次期のクライアントとサーバの環境を早急に選定しなければならなかったからである。

同社の情報システムを統括する企画部 部長の山室和信氏は、「調査のためにいくつかのセミナーに参加したところ、シンクライアントの紹介があり、その方式の1つにSun Rayがあることを知りました」と、きっかけを語る。

山室氏は早速、シンクライアント・ソリューションの調査と比較検討を開始。並行して要求仕様の絞り込みをしていった。
シンクライアントに目をつけたのは、クライアントPCの管理に要する運用負荷を軽減したいと山室氏が考えていたからである。

山室和信 氏
総合地所株式会社
企画部 部長
山室和信 氏
竹内謙治 氏
総合地所株式会社
企画部 主任
竹内謙治 氏

「Microsoft Windowsでは毎月のようにセキュリティ・パッチが発行されており、これをどのように適用するかが悩みの種でした。当時、専任のシステム運用管理者は私一人でしたから、180台のクライアントPCに一斉にセキュリティ・パッチを適用するには、多額の費用をかけて専門の保守会社にお願いするしかありません。新しいクライアント環境ではそうした作業をなくしたいという思いが強かったのです」(山室氏)。

この要件に基づいて選考を進めた結果、最も優れていたのがSun Rayだったという。
Sun Rayには内蔵ディスクがなく、OSも搭載していないため、そもそもセキュリティ・パッチ自体が存在しない。加えて、環境負荷の小ささも重要な選択理由となった。

「すでにISO14001の認証を取得していた当社にとって、クライアント環境の発熱量や消費電力を減らすことも重要なテーマでした。一般に80W以上の電力を消費するPCとは違い、Sun Ray 2でしたら4Wの電力しか消費しません」と、山室氏。

また、シンクライアントという最新のITソリューションの導入事例は同業他社にはなく、先進的なマンション・デベロッパーである同社の社風をまさに体現するものである。

Sun Rayシステムは、入退室管理ソリューションやドキュメント・マネジメント・ソリューションのApeosPortと併せて、本社事務所および大阪支店の移転に合わせて導入された。システム・インテグレーションを担当したのは、富士ゼロックス株式会社である。

本社事務所については、2006年5月の移転後に導入・構築作業を開始し、同11月にまず40席分をシンクライアント化した。具体的な構成としてクライアント側は、社員のデスクにSun Ray 2と市販の19インチ液晶ディスプレイを設置。サーバ側は、Sun RayサーバとMicrosoft Windowsサーバ各3台をSun Ray Software 4のSun Ray Connector for Windowsで連携させ、Sun Rayシンクライアントにデスクトップ・アプリケーションを利用させるというものだ。

この構成により、「クライアント1セットの価格を、利用ソフトウェアのライセンスも含め、10万円未満に抑えることができたので、資産管理も不要になりました」と、山室氏は語る。
写真付き社員証のIDカードは、接触型と非接触型の両方の機能を備えたハイブリッド・タイプのICカードを採用し、Sun Rayのログインと入退室管理ソリューションの両方に使えるようにした。

一方、大阪支社の場合は、新オフィスの全50席すべてに予めSun Rayを導入しておき、2007年5月の移転と同時に使えるようにした。基本的なハードウェア/ソフトウェア構成は本社事務所とほぼ同じ。
東京・大阪間は2本のVPN(仮想専用線)で接続されており、IDカードさえ持っていけば、東京・大阪どちらのオフィスでも自分のデスクトップ環境を開くことができる。

大阪支社への導入作業に携わった総合地所 企画部 主任の竹内謙治氏は、「当初は、本社事務所の人が大阪でログインしようとすると、かなり待たされてしまうという問題がありました。そこで、Sunプロフェッショナル・サービスに改善策の検討をお願いしたところ、通常の拠点越え(WAN)接続に拠点内と同じプロトコルで直接本社サーバへアクセスすることで、トラフィックを軽減するようにしていただき、解決したのです。導入時には、こうした思わぬ問題が発生しますが、このようなシステム・ベンダーならではのサービスは対応も早く、とても助かりました」と話す。

2007年10月には本社事務所に残るクライアントPCの大半を撤去。Sun RayサーバとMicrosoft Windowsサーバを1台ずつ増設したうえで、残り90席分のSun Rayを追加導入し、総合地所におけるシンクライアントの導入作業は完了した。

Sun Rayの導入効果について、山室氏は「当初の目論見どおりに、システム運用管理の負荷を大幅に減らすことができました」と満足度は高い。
また、竹内氏は「たとえハードウェアが故障したとしても、Sun Rayなら端末を交換するだけで済んでしまいます。おかげさまで、OSやアプリケーションの再インストールといった作業から解放されました」と歓迎している。

Sun Rayシステムには、セキュリティ対策ソリューションとしての側面もある。IDカードにSun Rayのログインと入退室ソリューションの両方の機能を持たせたことによって、自分のデスクトップ環境を開いたままの離席は事実上不可能になった。また、Sun Rayは、キーボードとマウス以外のUSB機器を使えないように設定してあるため、情報の漏洩源となる恐れもなくなった。

同社の経営トップが評価しているのは、Sun Rayソリューションの先進性だ。「同業他社に先駆けて最先端の技術を取り入れることができたと、社長はとても満足しています。特に大阪への出張の際などは、その便利さを実感しているようです」と山室氏。

社員の間では、従前の省スペース型デスクトップPCよりも小さなSun Rayに替わったことで机上のスペースが広くなったこと、オフィスが静かになったこと、人事異動の際も自分が日常さわっているキーボードとマウスだけ持って席を移ればよいことなどが喜ばれているという。


全社オフィスへの導入が完了した今、総合地所はマンション販売センターとグループ企業への導入を検討し始めた。なかでもマンション建設地に隣接して置かれるマンション販売センターは、販売委託会社などと同居することが多いので、特に高いセキュリティが必須条件となる。

「本社事務所や支店とは別の環境を構築し、適切なセキュリティ対策により厳重にガードするつもりです」と、山室氏は構想を語る。

また、セキュリティ対策とペーパーレス化のさらなる促進のために、IDカードをApeosPort用本人認証印刷用のICカードとも一本化したい考えだ。というのも、ApeosPortによって、Sun Rayから出力指示をしたデータは、ApeosPort用本人認証印刷用のICカードを使って初めてプリントアウトされるようになっている。

これにより、セキュリティが保てるほか、無駄なプリントアウトがなくなったという。これが、IDカードとの一本化により、複合機の利用時には、Sun RayからIDカードを抜くことになるため、離席時のセキュリティがより高まるというわけだ。もちろん、1枚のIDカードで入退室管理、クライアント環境の利用、複合機利用の3用途を統合管理できるというメリットもある。

「住まいの原点は、人間性の尊重」とのモットーの下、環境・健康・安全に配慮したビジネスを展開する総合地所――。先進性を重視するマンション・デベロッパーのオフィスで、Sun Rayは日々の仕事を静かに支えている。

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