EDA分野における豊富な実績と、安定したシステム運用に不可欠なSolaris OSの高い信頼性を評価しサンのアーカイブ・ソリューションを選択しました。
奈良氏は、「EDA(Electronic Design Automation)分野における豊富な実績と、安定したシステム運用に不可欠なSolaris OSの高い信頼性を評価し、サンのアーカイブ・ソリューションを選択しました」と採用の理由を語るとともに、導入メリットについては次のように実感しているという。 「データがキャッシュ・ディスクからテープ・ライブラリに移動した場合でも、ユーザは自分が必要としているデータがどちらに存在するのかを全く意識せずに、透過的にアクセスすることができますし、アクセス性能にも満足しています。かつて、紙の台帳に書かれた記録を頼りに保管庫から手作業でテープを探し出していたことを思い出すと、格段のスピード・アップであり、ユーザにとっての利便性向上へとつながっています」 Sun StorageTek SAM-FSでディザスタ・リカバリ対策も そして2006年7月、DNPのアーカイブ・システムはさらなる進化を遂げた。キャッシュ・ディスクに30TBの大容量を持つSun StorEdge 6920を導入し、大幅なパフォーマンスの増強を図ったのである。 大日本印刷 電子デバイス事業部 製造第1本部 IT設計部の高橋章氏は、その効果を次のように評価している。 「感覚的には、パフォーマンスは従来の2~3倍に向上しました。例えば、これまで10時間以上を要することもあったフォトマスクの製造データの検証が3時間程度に短縮され、作業効率が大きく改善されています」 アーカイブ・システムにおけるもう1つの大きな拡張が、ディザスタ・リカバリへの対応である。DNPは、これまでのアーカイブ・システムを構築してきた関東の拠点に加え、フォトマスクを製造していて、なおかつ地理的にも離れた場所にある関西の工場にメタデータ・サーバ(Sun Fire V880)、キャッシュディスク(Sun StorEdge 6120)、ならびにテープ・ライブラリ装置を導入。 奈良氏は、そのねらいを次のように語る。 「半導体の需要は順調に伸びているため、これに対応するべく、フォトマスク工場は24時間365日体制でフル稼動を続けています。そのため、万が一大規模災害や重大なトラブルが発生した際でも、システムを長期間にわたって止めるわけにはいきません。また、関西方面でも多くのフォトマスクを受注しているため、できるだけお客様に近い工場で原版データを受け取った方が効率的です。このように今回のセカンダリ・サイトの構築には、BC(Business Continuity:ビジネス継続性)やデータ保護の強化など、多くの目的を兼ねていました」 ただ、こうしたディザスタ・リカバリの実現には、関東と関西という直線距離にして300kmを超える長距離をまたいだ2つのサイト間でのデータ・レプリケーションが必須となる。その仕組みの構築には、さぞかし多くの苦労が伴ったに違いないと思われるところだが、意外なほどあっさりと作業は完了したようだ。 高倉氏は、「もともとSun StorageTek SAM-FSはディザスタ・リカバリの機能を備えており、新たなソリューションを追加導入する必要が全くありませんでした。むしろ、現在のリモート・サイトを含めたシステム形態によってこそ、Sun StorageTek SAM-FSによるアーカイブの真価が発揮されると言えます」と、その理由を語る。 さらなる高速化と可用性の向上を目指す ![]() 1次データ格納用のSun StorEdge 6920(写真右)を始めとするサンのサーバ群
フォトマスクの製造に関する半導体メーカーからの要求は、常に高くなり続けている。例えば、グローバルの激しい競争、製品ライフサイクルの短縮などにより、DNPに対するさらなる品質向上やリード・タイムの短縮が求められているという。そのため、アーカイブ・システムも将来に向けて一層の拡張を図っていかなければならない。 今後について高倉氏は、「データをいかに素早くハンドリングできるかがポイントであり、そのためにも2次ストレージの高速化を図りたいと考えています。現在はテープ・ライブラリ装置を使用しているわけですが、これをコスト・パフォーマンスに優れた大容量のSATAハードディスクなどに置き換えていくことも検討しなければなりません」と構想を語ってくれた。 加えて、高倉氏は「システム全体としての、さらなる可用性の向上やBCの強化も重要なテーマです。そのためにもメタデータ・サーバの冗長構成によるHA(High Availability:高可用性)化や、セカンダリ・サイトにおけるストレージ容量の拡張など、できるかぎり早期に取り組んでいく必要があります。その他にも顧客の原版データをより厳重に保護するため、セキュリティも今まで以上に強化していかなければなりません」と考えている。 留まることなく成長し続け、変化も激しい半導体産業を支えるDNPの電子デバイス事業部。積極的なIT投資が、今後も半導体産業に大きく貢献してくことになりそうだ。 関連事例
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