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ECCジュニア

概要

総合教育・生涯学習機関として高品質な教育を提供している株式会社ECC。同社の様々な事業の中で、幼児から小中学生に至るジュニア層を主な対象に英語などを教える教育サービスが、ECCジュニアである。ECCジュニアは、近年の英語教育への関心の高まりとともに生徒数が増加、全国にある教室は1万教室となっている。各地域の教室は講師の自宅を利用することが多く、地域の中で学べることや親しみやすい雰囲気も人気の理由になっている。

ECCジュニアを展開するECCジュニア事業部は、本部及び全国に42の拠点を置いており、その拠点の地区センターを経由して、各地域の教室を支援するという運営形態を採用している。そうした中で時代とともに課題として上がってきたのが、ECCジュニア事業部の拠点と講師とのコミュニケーションの方法であった。かつては電話やFAXを使っていたが、すでにインターネットを使った方が利便性もよく効果的といえる社会環境になっていた。

そこでECCジュニア事業部は、ネットワークの整備とインターネットをベースとしたコミュニケーションが可能な新システムの構築を決意。2008年秋、本部及び全国42拠点全てを対象にした新システムを稼動させた。この新システムの基盤に採用されたのが、Sun Rayだ。本部のある大阪オフィスにSun Rayサーバを設置し、拠点地区センターのスタッフはSun Ray端末から本部のシステムへアクセスするという全国規模の広範囲なシンクライアント環境を構築した。

主な課題
得られた結果
  • 講師とのコミュニケーション方法の改善
  • インターネット・ベースのシステム構築
  • 各拠点で利用する端末のセキュリティ確保
  • メンテナンス負荷の軽減
  • 講師との利便性の高いコミュニケーション環境を構築
  • シンクライアントによる端末のセキュリティを確保
  • 集中管理でシステムのメンテナンス性が向上
  • シンクライアントの採用で端末のメンテナンス負荷が軽減
  • 情報共有が促進し仕事の質が向上

導入された主な製品

Sun Fire X4100 M2
Sun Fire X4100 M2サーバは最新のAMD Opteron 2000シリーズプ...
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Sun Fire X4150
Sun Fire X4150サーバは、クアッドコア インテル Xeon プロセッサを搭載し...
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Sun Ray 2
Sun Rayクライアントは、多くのデスクトップ環境で必要とされている保守/アップグレード...
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総合教育・生涯学習機関であることを使命とする株式会社ECC。同社は様々な学びを通じて人を育てていく事業を展開しており、その中で幼児から小中学生に至るジュニア層を主な対象に英語などを教える教育サービスが、ECCジュニアである。

ECCジュニアを運営しているのはECCジュニア事業部。同社の事業部は独立性が高く、総合教育・生涯学習機関としての使命を同じくしながらも、事業形態は大きく異なるのが特徴である。

ECCジュニアでは、幼児から小中学生に至るジュニア層を主な対象としていることもあり、教室は講師(ホームティーチャー)の自宅を利用するケースが多い。それには、子供の表情を読み取り、気持ちを理解し、温かいコミュニケーションをとることを講師に求めているという背景がある。講師に子育てを経験した主婦層が多いのも、そのためである。

カリキュラムには子供たちの学習意欲を高める様々な工夫が施され、楽しみながら生きた英語を身につけることができるほか、英語以外のコースも用意されている。

全国規模となる教育環境を支援するために、ECCジュニア事業部は全国の主要都市に42の拠点を置いており、講師とのコミュニケーションは各拠点が担っている。ECCジュニアの講師は1万人を超えており、各拠点における役割の大きさは、その数からもうかがい知ることができる。

そうした中で課題となっていたのが、講師とのコミュニケーション環境。かつては講師とのやり取りに電話やFAXを使用していたが、インターネットが社会的に浸透していくとともに、見直しを迫られることになる。

当時のECCジュニア事業部では、Microsoft Windows NTで基幹システムが稼動し、本部及び全国42拠点の地区センターオフィスにPCを設置、システム全体はVPN(仮想専用線)によるネットワークでつながれていたが、運用コスト上の問題からネットワークは社内のみに閉じられ、外部との情報交換はさせないシステム環境であった。

金森一裕 氏
株式会社ECC
ECCジュニア事業部
総合センター
OAシステム課
リーダー
金森一裕 氏
三原直哉 氏
株式会社ECC
ECCジュニア事業部
総合センター
OAシステム課
三原直哉 氏

近年急速にメールやブログなどが普及し、これらのコミュニケーションツールを活用する講師が増えたことから、インターネット経由でのコミュニケーションができない不便さなどがシステムへの不満につながっていった。

「インターネットの普及によって情報交換のスタイルが大きく変化した今、従来システムの限界は明らかでした」と、ECCジュニア事業部 総合センター OAシステム課 リーダーの金森一裕氏はシステム基盤の変更は不可欠だったと説明する。

ECCジュニア事業部が導入したSun Fire X4100 M2とSun Fire X4150
ECCジュニア事業部が導入したSun Fire X4100 M2とSun Fire X4150

OAシステム課は、インターネット接続をベースに利便性の高い新しい基幹システムの構築を目指すことになる。まず前提としたのが、シンクライアント端末の採用。それは、「新システムは講師とのコミュニケーションツールや社内の情報共有ツールを提供し、システムの利便性を向上させて業務効率につなげるものですので、利用者数が増えることを想定していました。クライアント端末のセキュリティ対応や様々な運用管理コストを考慮すると、シンクライアントは当然の選択でした」(金森氏)という理由による。

かねてよりシンクライアントに興味を持ちその動向をリサーチしていたECCジュニア事業部は、その実装方式、ハードやソフトの動静を見据えつつ検討を重ね、決断を下したのは2007年秋。選んだのは、Sun Rayであった。

「もちろん他社製品とも比較しました。もっとセキュリティを高められる製品もありましたが、過去のサポートの経験上、ハード故障の懸念があるものはどうしても避けたかった。今後拠点や利用者が増えていくと、故障やそのメンテナンス工数も膨らみますので。安全性とコストというシンクライアントの原点に立つならSun Rayが最適でした」とECCジュニア事業部 総合センター OAシステム課の三原直哉氏。

PC単価の下落傾向もあって、導入コストだけを比較すれば優位とは限らなかった。しかし、CPU、メモリ、ハードディスクを一切搭載しないゼロクライアント端末というシンプルな構造ゆえ壊れにくく、もし故障してもクライアントはデータレスなので端末を交換するだけでいい。信頼性と運用コストにおいてSun Rayが最も合理的な選択であった。

ECCジュニア事業部は2008年1月、一部の拠点を対象にテスト稼動を開始した。テスト環境はSun VDIスタートパックを利用して構築された。Sun Rayサーバ1台にMicrosoft Windowsサーバ1台、これにSun Ray 2端末とICカードを25セットという構成だ。まずは、ユーザが違和感なく使えるかどうかの確認から始められた。新しい環境に対するユーザの反応は一般的に厳しいものだが、OAシステム課の心配をよそに、拠点のユーザには違和感なく受け入れられたという。

約2か月に渡る新システムの稼動テスト、Sun Ray環境の操作性や効果などを確認したOAシステム課は、全拠点のPCをSun Rayに移行することを決定。その後、準備を経て移行計画を実行に移したのが、2008年9月。そのわずか2週間後には、全国の拠点におけるSun Rayへの移行が完了した。旧システムとの並行稼動は行わず完全切替えをしたとのことだが、トラブルは一切起こらなかったという。

2008年10月に本稼動を開始した新システムは、Sun Rayサーバが3台とファイル・サーバが2台、Microsoft Windowsサーバが4台、それにSun Rayが200台超(現在も増設中)という構成だ。

Sun RayからMicrosoft Windows環境を利用。操作性が変わらないため、現場でもすぐに受け入れられた
Sun RayからMicrosoft Windows環境を利用。操作性が変わらないため、現場でもすぐに受け入れられた

もちろん、Sun Rayを利用するのにMicrosoft Windowsサーバは必須ではないが、「クライアントOSを変えると利用者全員への再教育が必要になりますので、引き続きMicrosoft Windowsを選択しました」と金森氏。Microsoft Windows環境をしっかりサポートしているという点も、Sun Rayを選択した理由の1つになっている。

新システムのハードウェア機器は、クライアントもサーバも、全てサン製品で統一した。Microsoft Windowsのサーバにもサン製品を採用した理由について「Microsoft Windowsを稼動させるならどこのサーバでも同じではないか、との意見もあると思いますが、OSとハードの相性とでも言いますか、トラブル発生時の問題の切り分け調査はかなり大変です。

そうした対応負荷を避けたかったのが一番の理由です。情報提供の豊富さなど、サポート対応の手厚さを考えると、同一ベンダーで揃えてワンストップで包括的にサポートしてもらえるメリットは大きいですね。OAシステム課としては、トラブルにつながるような不確定要素を可能なかぎり排除して管理コストを低く抑えるのが基本命題ですから」と三原氏はワンストップ・サポートのメリットを挙げる。

シンクライアントへの完全移行にあたっては、プリンタがひとつの懸念材料であった。なぜなら、Sun Rayのシステム環境は大阪の本部オフィスに構築されているため、各拠点のスタッフがSun Ray端末からその拠点内のプリンタへ出力する場合でも、ネットワーク上の長距離なデータ通信が発生するからだ。印刷データが大容量になりネットワーク帯域を占有した場合、ほかに悪影響を与えかねない。またその逆も考えられ、印刷用の帯域が確保できずいくら待っても印刷されないということも懸念された。

ところが、この懸念は実際は大きな問題にはならなかった。導入当初は印刷が遅いという事態も発生したが、これは設定によって解決できた。

1本の回線上に様々なデータを流す場合には、当然のことながら帯域の制御が効果を上げる。ECCジュニアは、Sun Ray端末制御用、印刷データ用と目的別に利用可能な帯域幅を適切に設定することで、Sun Ray環境におけるネットワークプリンタの問題を解決した。

「印刷が遅いケースは、ネットワークの設定で解決できました。プリンタの問題に限らず、シンクライアントの威力を最大限に発揮するには、管理側で工夫してやることです。Sun Rayに関する設定は決して難しいものではありません。ノウハウを積んで慣れていけば、何かあってもすばやく対応できます」と三原氏はSun Rayの管理に自信をのぞかせる。

Sun Rayの導入とともに構築した新システムでは、各拠点と講師が情報をやり取りするための専用コミュニケーションサイトを用意し、Webメールなどのツールを提供している。利便性、スピードや情報量が改善され、コミュニケーションが密になってきたという。また、各拠点のスタッフにはファイル・サーバにスペースを提供し、拠点内及び拠点間での情報共有を可能にした。新システムでは、こうしたコミュニケーション環境が充実したことに加え、ネットワークにつなぐだけというSun Rayの端末増設のしやすさも手伝い、PCを使用していた頃に比べて端末台数は3倍以上に増えた。2009年2月現在でSun Ray端末は200台を超え、今後も増設していく計画である。

端末数は増えても、OAシステム課の運用負荷は軽減され業務効率を上げている。

「利用者やアプリケーションが増えた場合でも、Sun Ray環境なら、必要な設定は全てサーバ側で迅速に行えます。クライアント側は、Sun Ray端末に電源とネットワークをつなぐだけ。作業負担は大きく軽減されました」と三原氏。ECCジュニア事業部の拠点は全国42か所にあるため、クライアント環境を集中管理できるメリットはより大きなものとなっている。

「エンドユーザにもメリットがあります。もし、拠点の端末にトラブルが発生したとしても、新しい端末をつないでもらうだけで済みますので業務を中断させません。PCを使っていたころは、故障時にはPCを本部まで送ってもらい、保存されているデータを復旧して送り返すなどの対応が必要でしたので、その差は歴然としています」と、三原氏は管理者と利用者の双方にシンクライアントのメリットを実感している。

一方、思わぬ効果もあったという。

「新システムの活用度が高まり情報共有が促進したことによって、従業員の仕事の質が変わってきたと感じます」というのが金森氏の大きな発見だ。新システムに移行してからは、利用者が積極的にシステムを活用して業務改善する機会が増えたという。「こんなことができたら便利」「もっとこうしたい」と様々な要望が上がってくるようになった。例えば、講師や保護者とのやり取りを記録し、これをナレッジ・ベースとして活用することによって、より質の高い教育環境を目指すというのも、現場からの要望により実現したのである。

今後についてECCジュニア事業部は、1年を通して利用状況を確認しながら、サーバや端末の増設を検討したいとしている。また、Sun Rayが安定稼動していることから、内部統制やワークフローといった新たなシステム構築にも、目が向き始めている。

ECCジュニアの教室は全国各地へと広がっており、1万人を超える講師がジュニア世代の大きな可能性を開いている。そして、それを支える情報システムとして、Sun RayはECCジュニアの進化ともに、日本の将来を背負うジュニア世代をサポートしているのである。

導入された主な製品

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