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日本サード・パーティ株式会社

概要

海外のITメーカーにとって、日本国内でサービス体制を構築し、維持することは簡単ではない。人材の確保や設備投資など、初期の負担が非常に大きくなるためだ。また、企業のフットワークを軽くするためにも、可能なかぎりアウトソーシングを採用していくのは、世界の潮流にもなっている。そこで、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の形態で企業のサービスを代行しているのが、東京の品川に本社を置く日本サード・パーティ株式会社である。

同社は2009年現在、81社のITメーカーに対し、ヘルプデスクやフィールド・エンジニアリング、トレーニングなどのサービス業務を提供している。このビジネスの性格から、日本サード・パーティにとってセキュリティ対策(情報漏洩防止)は企業の存続にも直結する重大な経営課題でもある。そこで同社は、セキュリティ対策の一環として、社内のクライアント環境をシンクライアントで置き換えることを決意。

サン・マイクロシステムズ株式会社が同社のBPOを利用しているということもあり、社内の技術者が製品や技術を熟知しているSun Rayを選んだ。東京の品川と銀座、大阪の3か所のヘルプデスク拠点に導入された計210台のSun Rayは、2008年9月に本稼動を開始。所期の目的が達成されたことを確認した日本サード・パーティは、他事業所への展開とテレワークへの適用にも踏み出そうとしている。

主な課題
得られた結果
  • PC持出しや可搬メディアなどによる情報漏洩リスク
  • PCごとにアプリケーションやパッチ適用が不統一
  • 部門ごとのIT構築・運用でコストが増大
  • テレワーク基盤への対応準備
  • セキュリティ対策(情報漏洩防止)を強化
  • 全国拠点のクライアント管理の共通基盤を構築
  • クライアントの環境管理と資産管理を一元化しIT管理コストを削減
  • テレワークのための基盤を準備

導入された主な製品

Sun Blade 6000
入手可能な最高性能のUltraSPARC T1、AMD Opteron、インテル Xeon...
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Sun Blade X6250
サンにとって最初のインテル Xeonプロセッサ5000系を搭載したサーバ・モジュールです。...
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Sun Blade T6320
UltraSPARC T2プロセッサを搭載するSun Blade T6320サーバ・モジュ...
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「日本やアジアに進出した海外ITメーカーにとって、ヘルプデスクやフィールド・エンジニアリング、トレーニングなどのサービス体制を構築するのは、決して容易ではありません。我々が行っているのは、そうした業務をビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の形態で請け負うサービスです」

日本サード・パーティ株式会社 取締役執行役員 事業戦略本部長の佐伯康雄氏は、同社のコアビジネスをこのように説明する。日本サード・パーティがアウトソーシング・サービスを提供しているITメーカーは、2009年現在で81社。国内の主な事業所はサービスコントロールセンタ(本社内)、銀座ソリューションセンタ(東京都中央区)、関西事業所(大阪府吹田市)の3か所にあり、約500名の社員がソフトウェア・ソリューション、フィールド・ソリューション、ハードウェア・ソリューションの各部門で職務に就いている。

BPOの専門企業として、日本サード・パーティはセキュリティ対策には特に力を注いでいる。というのも、ヘルプデスクなどの業務を遂行する目的で、同社では同社の顧客企業が保有するお客様の個人情報(顧客データなど)を扱うことがあるからだ。これらのデータの外部流出を防ぐには、作業手順をマニュアルで規定するだけでは不十分。業務クライアントをUSBメモリやリムーバブル・メディアが使えないものに置き換える必要があると、佐伯氏は考えていた。

また、同社の事業が拡大するにつれ、IT管理コストの増大を食い止めることも事業戦略本部に課された重要な課題だった。

「従来は事業所や部門ごとにIT環境を構築・運用していたため、デスクトップ・ソフトウェアのライセンス数やバックアップ処理に重複や無駄が生じていました」と語るのは、日本サード・パーティ 執行役員 事業戦略本部 先端技術調査室長を務める千田泰史氏。IT管理コストを最適化するための策として、千田氏はデスクトップ・ソフトウェアを全社で統一し、バックアップ処理を統合するという方法を模索していた。

一方で、長期的には、ヘルプデスクなどの業務をどこからでも行えるようにすることも日本サード・パーティのIT戦略の1つとなっている。「将来的な雇用形態の多様化を想定し、自宅などでヘルプデスク業務をしてもらうテレワークについても、検討していきたいと考えています」と佐伯氏。この構想を実現に移すには、社外でも業務アプリケーションをセキュアに使えるクライアント環境が必須となる。

佐伯康雄 氏
日本サード・パーティ株式会社
取締役
常務執行役員
事業戦略本部長
佐伯康雄 氏
千田泰史 氏
日本サード・パーティ株式会社
執行役員
事業戦略本部
先端技術調査室長
千田泰史 氏
品川本社の受付フロアで見ることができるサーバ・ルーム。ここではブレードサーバのSun Blade 6000を始めとするサンのサーバが設置されている
品川本社の受付フロアで見ることができるサーバ・ルーム。ここではブレードサーバのSun Blade 6000を始めとするサンのサーバが設置されている

2007年夏、このようなニーズを満たすクライアント環境の導入に向けて、日本サード・パーティは製品の選定作業を開始した。

最初に決まったのが、シンクライアントを導入するという大方針。「『ビジネスにおけるセキュリティは、シンクライアントと仮想化の段階を経て、クラウド・コンピューティングの実現によって完成する』という考え方に基づいて、シンクライアントを導入しようと経営トップが決断しました」と、佐伯氏は話す。

事業戦略本部は、この方針に沿うかたちでシンクライアント製品を比較検討。日本サード・パーティに導入するシンクライアント製品としては、Sun Rayが最適との結論をまとめた。

同社はそれまで、サン向けのサービスにはサンのワークステーション、他顧客向けのサービスにはPCとクライアントを使い分けてきた。Sun Rayの導入を検討するにあたっては、Microsoft Windowsとの親和性についても入念なチェックが行われた。

調査の結果、「サンではインテルやAMDのプロセッサを搭載したx64サーバも提供されていることから、Microsoft Windows Serverやその上で稼動するアプリケーションもネイティブに動作することが確認できました」と千田氏は評価している。

検証結果が良好だったこともあり、将来的には全てのクライアントをSun Rayシンクライアント端末に切り替えるという方針が早々に決まった。

なお、製品の仕様が同社のニーズを満たしていただけでなく、「サンは私どものお客様ということもあり、社内の技術者のほとんどがサンの製品と技術をよく知っています。さらに私どもは、Sun Rayの提案・設計・構築・保守までといった包括的なソリューションをお客様へご提供している立場でもあり、システム構築の経験も実績も積んできています」と佐伯氏。Sun Rayを受け入れやすい環境にあったことも、大きく後押しした。

国内の3拠点を対象にした第一フェーズの導入と構築の作業は2008年5月に始まり、同9月に作業完了を迎え本稼動を開始した。東京のSun Rayシステムの中核となっているのは、ブレードサーバSun Blade 6000ファミリーだ。筐体内の10枚のブレードサーバは、3枚がSun Rayサーバ、もう3枚がActive Directoryサーバ、残り4枚がMicrosoft Windows ServerのTerminal Services用として使用されている。異なるアーキテクチャのプロセッサを搭載したブレードを筐体内に混在することができるSun Blade 6000ファミリーならではの集積度によりコンパクトに環境構築している。

また、統合バックアップ用にはチップ・マルチ・スレッディング(CMT)技術を搭載したSun SPARC Enterprise T5120サーバを採用した。日々のサポート業務で発生するユーザデータ、社内の事務データ及び社員のファイルサーバなど、複数のバックアップ・ジョブを効率よく並行処理できるように配慮し、バックアップ性能を向上させている。

シンクライアント端末のSun Rayは、本社(50席)、銀座ソリューションセンタ(50席)、関西事業所(110席)の各ヘルプデスク拠点に配置されている。東京のシステム環境のサーバは本社に設置されており、銀座ソリューションセンタのSun Ray端末からは銀座と本社を結ぶネットワーク(WAN回線、帯域幅60Mbps)を経由して本社のシステムに接続する。Microsoft Windowsベースの業務アプリケーションは、Terminal ServicesRを介して利用する仕組みだ。一方、関西事業所には事業所内にサーバシステム環境を構築しているため、ネットワーク越しで本社の業務アプリケーションを利用する必要はない。

日本サード・パーティのヘルプデスク拠点に導入されたSun Rayシステム
日本サード・パーティのヘルプデスク拠点に導入されたSun Rayシステム

日本サード・パーティのSun Rayシステムは、同社のヘルプデスク業務ですでに様々な成果を上げている。

「セキュリティについては、クライアントからの情報漏洩を心配しなくても済むようになったことが最大の成果だと考えています。ノートPCを持ち歩く緊張感からも解放されましたし、会議などでオフィスを移動するときも、ICカードさえ持って行けば出先のオフィスでも仕事の続きができるようになり、仕事の能率も高まりましたね」と、佐伯氏。

Sun Rayにログインする際に使用するICカードは、Sun Rayから抜くことでログオフとなるが、作業中の画面は保持される。そのため、再度ログインすれば作業中の画面がまた表示される。しかも、端末に依存しないことから、出先のオフィスでも仕事の続きができるというわけだ。

千田氏は「以前はクライアントごとに実施していたパッチ適用やアプリケーションのバージョン・アップが、一元的に管理・実施できるようになったことで、手間が減ったとともにシステム管理の質も向上しました。バックアップに関しては、ポリシーの統一ができ、業務アプリケーションの稼動中にも並行して実行できることを大変評価しています。Sun Rayの導入を機にオフィス・ソフトをStarSuiteに統一したため、ソフトウェアのライセンス費用も大幅に引き下げることができました」と語る。

第一フェーズの成果をバネに、日本サード・パーティはSun Rayシステムへの取り組みを一層強化していく計画だ。

まず、社内については、導 入対象の事業所やオフィスをさらに広げていく。佐伯氏は「上海、ソウル、サンタクララの3か所にもヘルプデスク拠点がありますから、そちらにも設置していくことを考えています。国内の営業拠点にも、順次導入していきます」と語り、フィールド・サービスや自宅からのテレワークなど、社外からの利用についても、ノート型シンクライアント端末などで対応していきたいとの意向を示している。

ロケーションに縛られないシステム環境は、BPOの業務形態や社員の働き方にも変革をもたらしていくことになるかもしれない。

導入された主な製品

Sun Blade 6000
入手可能な最高性能のUltraSPARC T1、AMD Opteron、インテル Xeon...
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Sun Blade X6250
サンにとって最初のインテル Xeonプロセッサ5000系を搭載したサーバ・モジュールです。...
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UltraSPARC T2プロセッサを搭載するSun Blade T6320サーバ・モジュ...
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