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日本シノプシス株式会社
主な課題
得られた結果
  • よりローコストでハイパフォーマンスなハードウェア環境へのいち早い対応
  • AMD Opteronプロセッサ搭載サーバの検証及びベンチマーク
  • 安定して稼動する64bitローコスト・コンピューティング

EDAツールの分野で常に市場をリードし続けているSYNOPSYSブランド。市場で要求される「6年間で10倍の設計生産性向上」を提供できる会社として、電子回路設計メソドロジの革新を続けている。日本シノプシス株式会社(以下シノプシス)もそうした企業使命を背景とし、"日本のお客様と共に成長繁栄する"ことを目標に掲げ、 "Customer's Success is our Success"- お客様の成功こそが第一というテーマのもと、そこに全ての企業活動(営業、技術サポート、製品開発)をフォーカスしている。

半導体設計のプロセスは加速度的に微細化し、nm(ナノメートル)の世界に突入。さらに携帯電話などの小型化、薄型化の市場ニーズに呼応するようにチップのシステム化(システム・オンチップ)への要求もさらに高度化している。こうした状況においてタイムtoマーケットでセット製品を市場に供給するためには、半導体の設計段階から実装面を考慮したデザインと厳密な検証が要求され、シノプシスにおいても単体ツール提供の枠を超えたソリューションの提供を新たな戦略に挙げられている。

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シノプシスの設計/検証プラットフォーム・ソリューションは、
65nm/45nmのLSI開発に必須となるあらゆる設計テクノロジを網羅した「抜けのない」ソリューションをご提供しています。

「現在、半導体は90nmレベルのプロセスで設計しており、これが量産化ベースにのっています。また2005年以降は65nmのプロセスの立ち上げ、45nmの試作チップなど、技術革新はどんどん進んでいきます。こうした状況の中で高度な設計を支えようとすると、優れたツールを提供するだけでは難しくなっており、それらを統合したプラットフォームとして提供するのが我々のミッションだと考えています。」フィールド・マーケティング・グループ/グループ・マネージャー 藤井浩充氏にその状況を聞いてみた。

実際にシノプシスでは、半年に一度のペースでバージョンアップを行い、時代の要求に応えてきたが、最近は設計の統合環境としてのプラットフォームの提供に重点を置いているようだ。「バージョンアップによる機能向上はもちろん重要ですが、90nm、65nmと微細化が進む中では、個別ツール単体の機能の向上だけでは必ずしも市場の要求に応えられなくなっています。そこで、我々はプラットフォームと呼んでおりますが、優れたツールをまとめた統合環境を提供することにより、それぞれのツールが補完しあったり、ともに動作するようにしたりし、多岐に渡る設計課題を一貫性の高い設計環境下でコンカレントに収束させていくことで問題の複雑化が予想される45nmといった微細化プロセスにも対応しうる設計環境を実現できるのです。」(藤井氏)

日本シノプシス株式会社
フィールド・マーケティング・グループ
グループ・マネージャー
藤井 浩充 氏
日本シノプシス株式会社
管理本部
情報システムEUS
マネージャー
田中 富夫 氏
日本シノプシス株式会社
管理本部
情報システムEUS
主事
松田 成弘 氏

シノプシスはEDAのツールを提供する会社として、常に市場のニーズに応えた最新のハードウェア環境に対応することも重要な役割のひとつとして考えており、対応プラットフォームの情報も公開されている。そこで最新のテクノロジとして着目されたのがAMD Opteronプロセッサだ。このCPUはx86(PCサーバ)のアーキテクチャで64bitに対応することにより、非常に低コストでUNIX[R]ベースのワークステーションに劣らないパフォーマンスとメモリ空間を活用することができる。

「最近は、安いサーバを使いたいというお客さんの声が高まっています。我々のツールはメモリをたくさん必要とし、従来はUNIXワークステーションなどの高価なマシンでないと対応が難しくなっているのですが、最近は64bitのPCが登場するようになり、大容量のメモリも活用できるようになってきました。その中で今回、最新の64bit環境としてAMD Opteronプロセッサ搭載マシンを導入し、本格的な検証とベンチマークをしようということになりました。」と、管理本部 情報システムEUS 主事 松田成弘氏。

その中で、AMD Opteronプロセッサを搭載したサンのx86プラットフォームが選択された理由はどこにあるのだろうか。「サンがEDAの業界で実績を持っており、よく理解されているので、新製品を使ってトラブルがあった場合でも他社に比べ対応が早いだろうという期待は、もともと持っていました。また、EDAの分野における方針がしっかりしていて、途中でサポートしなくなるという不安もなかったということが挙げられます。また、比較的急ぎのプロジェクトだったので、納期管理がしっかりなされているということもポイントのひとつだったかもしれません。」管理本部 情報システムEUSマネージャー 田中富夫氏が説明してくれた。

そもそもサンとシノプシスとの関係は、SPARC[R]搭載サーバなども含め20年以上に及ぶという。とはいえ、実際の導入にあたっては、何社か検討されている。「最近では、Linuxをベースにしているため、ハードウェア・プラットフォームの選択肢の幅が広くなっていて、実際にいくつかのAMD Opteronプロセッサ搭載マシンの検証はしております。」(田中氏)

「弊社では、実際の購入の前にマシンをお借りして検証した後に購入するというスタンスをとっています。各社AMD Opteronプロセッサ搭載マシンとも比較した中、サンのマシンが一番最初に安定して動くようになったので、AMD Opteronプロセッサ搭載マシンとしては初めて、大量に導入することになりました。」(松田氏)

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シノプシスの設計/検証プラットフォーム・ソリューションは、一貫性の高い設計収束を迅速に実現します。

「AMD Opteronプロセッサ搭載マシン自体が登場して間もないものでしたので、正直、各社のマシンそれぞれに何らかのトラブルがありました。その中でも、サンの対応はしっかりしていて、原因がはっきりしないままマシンを交換するといったこともありませんでした。AMD Opteronプロセッサそのものは、どこも同じかもしれませんが、設計思想、あるいはBIOSなどの細かなつくりで違いが出ているように思います。」(田中氏)

では、9月に導入されてこれまで、社内での評判はどうなのだろうか?

「今のところ、特に何か声が上がっていることはありません。実際、悪いときにはいろいろと声が上がりますが、良いときには何も聞こえてこないものなのです。」(松田・田中両氏)とのこと。不具合なく稼動しているという事実は、すなわちサンのx86プラットフォームが、シノプシスのEDAツールのハードウェア・プラットフォームとして必要な要件を満たしていることを物語っているのかも知れない。

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「サンのx86プラットフォームを選んだ理由には、サンのソフトウェアでグリッド・コンピューティングを展開していたことも挙げられます。」(松田氏)

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Sun Fire 4800(上)/
Sun Fire E2900(下)

米国のSYNOPSYSでは、すでにサンのサーバを活用したグリッド・コンピューティング・ファームが構築されており、日本でも現在立ち上げられている最中とのこと。では、シノプシスのプラットフォームの提供においてグリッドを活用するメリットはどこにあるのだろう。「まず膨大なコンピューティング・パワーを活用できる点が挙げられます。プロセスの微細化に対応すると設計ツール自体も設計データも重くなります。グリッドによるクラスタリングで一気にデータを処理できるということは、設計者自体にとっても大きなメリットになってきます。

また65nm、45nmの世界になっていくと半導体デバイスの特性や構造なども解析/再構築し、それらをベースに歩留まり向上や製造可能性を考慮した設計を行っていく必要があります。TCADと呼ばれるテクノロジ分野です。そのテクノロジ自体は以前からあったのですが、どうしてもコンピューティング・パワーが不足してやりたくてもできなかった部分があるのも事実です。そんな中、ローコストな64bitコンピューティング・マシンが普及し、さらにグリッドを活用できることで、それが可能となり、さらにはより微細なプロセスも可能になっていきます。」(藤井氏)

「弊社には数千台のワークステーションが存在しており、グリッドにはコンピューティング・パワーだけを技術者に提供することで、リソースの有効活用を図れるというメリットもあります。また、お客様にシノプシスの環境をコンピューティング・パワーごと提供するというサービスも実施しているので、社内外、両面のニーズに対応できます。」(田中氏)

今後アジア地区で、大規模なコンピューティング・ファームを構築する可能性を視野に入れ、日本における構築も検討しているとのこと。その場合、サンのグリッド・コンピューティング技術がお役に立つことを期待したい。

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Sun Fire V20z(上)/
Sun Fire V40z(下)

最後に、サンに対する今後の期待についてお伺いした。「やはりメモリがたくさん利用できるマシンの技術開発を。」(松田氏)の言葉のあとに、田中氏はこう続けられた。「サンは、EDAでの実績をたくさん持っているので、それを活かして今後更に市場のニーズを先取りした製品を提供し続けて欲しいですね。UltraSPARC[R]はもちろん、それだけにこだわらずAMD Opteronプロセッサ搭載マシンのように、ユーザにとって必要な最新技術をどんどん取り入れる、サン創立時からの設計思想を押し進めたこれからの活動にも期待したいですね。」

シノプシスでは、x86プラットフォームに限らず、最新のSun Fire E2900などUltraSPARC搭載サーバもご活用いただいている。今後もEDA分野のマーケット・リーダーである同社のビジネスに、サンは、実践を活かした製品開発で応えていく。


米国SYNOPSYSではN1 Grid Engine(旧名称:Sun ONE[tm] Grid Engine)により、テスト時間を10時間から2時間に削減。

米国SYNOPSYSでは、誰がどのコンピュータをいつレグレッション・テストに使用できるかをやり繰りするのにかかる時間と費用を課題にしていました。3つの開発チームとリリースチームを抱えるSYNOPSYSのプロダクト・エンジニアリング担当ディレクターJoel Berry氏は次のように語っています。「非効率的な時間の浪費でした。25名の開発者による資源の共有、そしてジョブの割り当てと管理に追われて効率的な開発業務の妨げとなっていました。この問題を解消するため、Sun ONE Grid EngineソフトウェアをCPUリソース管理のソリューションとして導入しました。」

分散資源管理ソフトウェアを持たない典型的なネットワークでは、ワークステーションの使用時間は20%未満です。Sun ONE Grid Engineソフトウェアでは、この利用率の低さの解消にアイドル状態のCPUリソースを検出して、それらを効率的に活用することで、ネットワーク上のシステムの利用可能なパワーを5倍にまで引き上げることができます。これにより、利用率を100%近くまで引き上げることができます。

Berry氏は次のようにも語っています。「劇的に速くなりました。当社の古いスクリプトでのテストでは、開発者は25個以上のCPUは利用できませんでしたが、180個までのCPUを利用してテストを実行できるようになりました。かつては10~20時間かかっていたレグレッション・テストが現在では2~3時間です。」SYNOPSYSでのソフトウェアの夜間ビルドは数時間で終了し、引き続き、このビルドの有効性を検証するためのテストが実行されます。このテスト・ラウンド終了後に、2~3時間でレグレッション・テストが実行されます。はじめから終わりまで、このプロセス全体の所要時間は約7時間に短縮されました。

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