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EDU INSIGHT
分析と評価:キャンパスのITサービスに求められる現代の責務
スペリングス長官によるデミングの「データ提示」メッセージの借用は、証拠と評価という、教育におけるジョージ・W・ブッシュ政権の優先順位の大切な側面を言い表すための魅力的で無邪気な表現です。 このメッセージはまた、2006年9月のスペリングス委員会報告書「A Test of Leadership:Charting the Future of U.S. Higher Education」の主要なテーマでもあります。(※1) 教育機関の業績と成果に関する信頼できるデータの必要性の増大、というより緊急性は、大学での情報技術の新しい役割としての評価に直接リンクしています。今日、情報技術が基盤、教育、教育機関の管理にリンクしていることは明らかです。しかし、教育機関の評価や学生の成果もまた情報技術の主要な役割であるべきでしょうか。 そうです。そのことに間違いはありません。高等教育のITリーダーは、評価が教育機関のITサービスの持つ重要で中心的な新しい役割と認識すべきで、実際、そのように認識することが求められます。 私たちはすでに、ビジネス・インテリジェンス/ビジネス分析、データ・マイニング、データウェア・ハウスなどの分析ツールを持っており、差し障りのないお決まりの教育機関データ(高校の成績証明書や学生のテスト成績、ERPモジュールの学生記録、学習管理システムのトランザクション・データ、大学の成績証明書など)を利用して、各種大学に影響する重要な評価と成果の問題に取り組むことができます。
情報技術は、教育機関の業績や教職員の生産性、学生の成果に関するデータと情報、そしてそれを洞察する力を、それらの重要な問題に関するキャンパスでの会話と社会政策の場の両方にもたらします。残念なことに、企業部門で導入が増えている強力な「データ提示」分析ツールは、大学では採用され始めたばかりです。 ウォールマートから高等教育が学べること ウォールマートと2004年秋にフロリダを襲ったハリケーンの事例を考えてみましょう。ニューヨーク・タイムズで報告されているように、2つのハリケーンが遠ざかり、1つが到来しようとしている、ウォールマート幹部は、暴風雨が襲ってくる数時間内に買い物客が買うものは分かっていると思っていました。赤ん坊のオムツ、補修テープ、ペットボトル入り飲料水、そしてスナック食品です。 しかし、念のために何か見落としがないか確かめるため、彼らは、前の2つの暴風雨が襲ってくる前の数時間内の販売データをすぐに分析しました。そして確かに、買い物客は大量のオムツや補修テープ、ペットボトル、スナック食品を買っているものの、暴風雨が襲ってくる前の数時間、両方の暴風雨に共通して、ビールの売り上げが驚くほど伸びていることも発見しました。買い物客と株主に対するサービスを心掛けているウォールマート幹部は、近付いている3つ目の暴風雨の進路に入っている店舗に急いでビールを補充しました。(※2) ここで注意したいのは、ウォールマート幹部は2005年秋の暴風雨に備えて計画を立てるにあたって、分析の仕事を調査会社に任せ、数週間ないし数ヶ月の報告を受けようと考えていなかったことです。ウォールマート幹部は、近付いている3つ目の暴風雨の前に時機を見計らって、求められる商品、つまり、ビールを店舗に搬入できるよう、ITショップに分析の仕事を出し、すぐににそのデータを受け取ることができるようにしていたのです。 このウォールマートの体験と、依然として、あまりにも多くの大学であまりにも一般的な体験とを比較してみてください。ウォールマートの情報システムは、営業が終わる時点でその日に来店した買い物客と出ていった商品の全てを把握しています。これに対し大学では、学期が始まるたびに正確なクラスの名簿をつくるのに3週間から6週間かかります。 ERP分析、デジタル・ダッシュボード、データ・マート、データ・マイニング、及びデータ・ウェアハウスは、今日、中等教育以上の教育機関が直面している計画立案、政策、生産性、及び業績に関する議論にデータを提示する主要技術です。単なる、来るべきITリソース世界に関する抽象的な一からの会話ではありません。 キャンパス・データから情報を生み出すジョージア 2006年のスペリングス委員会報告のかなり前、University System of Georgia(USG)は、学生、教職員、及び教育機関に関する豊富なデータを利用して、評価と業績、生産性の問題に取り組むための総合的な業績プロジェクトを計画し始めました。これは、コミュニティ・カレッジから研究大学までの学部生を擁するジョージア州の中等教育以上の34の公立学校機関に影響するプロジェクトです。 差し障りのないデータ、すなわち、すでに手元にあるデータ、すでにキャンパス情報システムにあるデータを基に、ジョージア州職員は、州機関と個別教育機関(またキャンパス・コミュニティのその他の機関も)による重要な評価と業績の問題への取り組みに役立つユニークで包括的な構想を練っています。 USG総長のErroll B. Davis Jr.と暫定USG CIOのThomas L. Maierの指導の下、職員は、重要な専攻分野(科学、技術、工学、及び医療)における学生の在籍率や成果、入学者数、学生の学習にIT技術が及ぼす影響、学業の持続と修了、学習成果にも影響する学生の準備及び財政リソースの問題について政策議論にデータを提示しようとしています。
「高等教育におけるコンピュータ革命」が大いに議論(というより誇大宣伝かもしれませんが)されて30年、私たちは、(1)過去20年は米国の大学における情報技術の急激な発展であること、また(2)真のIT問題は、製品にあるのではなく、ITリソースの有効活用とITサービスの有効配信、すなわち、情報技術によって教育機関の任務を支援し前進させる方法に重点があることを学びましたし、学んたはずです。 分析ITツール:学生と機関評価の鍵 1980年、Southern Association of Colleges and Schools(SACS)は、教育認定の一環として教育機関に業績提示を命じる、6つの地域認定機関の最初の機関になりました。ひどく必要とされていながら、長い間現れなかった分析ツールの登場は、その1980年以来の、評価という難題に大学が取り組むのに役立つでしょう。 それらの命令は現在も生きています。しかし、高等教育のあらゆる部門で業績評価の必要性が広範囲に合意されていながら、教育機関の評価を実施する共通の方法論はまだ存在しません。むしろ、1980年のSACS業績要件が出てから約30年が経過しても、学生の成果と教育機関の評価の議論になると、方法論のない命令があるだけです。 この流れの中では、業績と評価ソリューションの重要な要素は、企業部門への導入が増加していて、今や高等教育にももたらされようとしている新しい分析ITツールに存在します。これらツールは、大学における情報技術の任務を評価にまで広げることができますし、またそうなるべきです。 このことは、必ずしも、多くの中心的なIT担当部署、また大学の多くのIT担当職員が望む、あるいは熱心に追求する責任ではないことは明らかです。しかし、データ・マイニングやデータウェア・ハウスという新しい技術は、キャンパスのIT担当部署や教育機関のITリーダーが、学生の成績や教育機関の業績に関する本物でタイムリー、有用なデータと情報を利用して、データ提示メッセージ、データ提示命令に対応できることを意味します。 今や情報技術は、業績の評価という命令に対処する現実的な方法論を提供します。評価と業績に関するキャンパスの会話や公共の議論において情報技術が1つの役割を果たすのであれば、ここでの問題はもはや関係ありません。 むしろ、スペリングス委員会報告後に私たちの前に出現した問題に関係するのは、大学のITリーダーがそうした議論において積極的な役割、指導的な役割を担い、米国の高等教育のあらゆる部門に影響する教育機関の評価と業績に関する重要な計画立案と政策議論にITリソースやIT専門知識、すなわち、データや情報、洞察力を持ち込むことです。 特別寄稿していただいたKenneth C. Green氏について Campus Computing Projectの創立時からの責任者、Kenneth C. Green氏はクレアモント大学院の客員研究員で、カリフォルニア州立大学モントレイベイ校のReady2Netシリーズのホスト兼共同プロデューサーでもあります。 記事について この記事は、2006年11/12月号EDUCAUSE Review誌に掲載された「Bring Data: A New Role for Information Technology after the Spellings Commission」の一部を転載したものです。www.educause.edu/apps/er/erm06/erm0661.aspをご覧ください。 ご質問・ご意見はSite-TKY@sun.comにお寄せください。 (※1)U.S. Department of Education, A Test of Leadership: Charting the Future of U.S. Higher Education, a Report of the Commission Appointed by Secretary of Education Margaret Spellings(Washington, D.C., 2006), pre-publication report, September 2006, See http://www.ed.gov/about/bdscomm/list/hiedfuture/reports/pre-pub-report.pdf(PDF:7.1MB/英語), pp. vi-vii(emphasis in original). (※2)Constance L. Hays, "What They Know about You," The New York Times, November 14, 2004, late edition, sec. 3, p. 1. |
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