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年間5億円のコスト削減、従業員満足度の向上を実現 私たちを取り巻くビジネス環境は、この十数年間で劇的な変化を遂げました。しかし、不思議なことに、従業員の働き方をサポートする仕組みは20年前からあまり変わっていません。朝9時に出勤し、自席に座り業務を行い、電話をかけ、会議をし、客先に出かけ、残業し、帰宅するパターンを念頭に置いています。ノンテリトリアル・オフィス(*)の登場やITの普及により、仕事の進め方は変化しているものの、基本的な仕組みに大きな変化は見られません。
私たちサン・マイクロシステムズは、そのギャップにいち早く気づき、常に時代の要求に応えるビジネス環境にふさわしい理想の働き方を模索し続けてきました。その集大成として確立されたのが、私たちがSunオープンワーク・プログラムと呼んでいる新しい働き方をサポートするプログラムです。
しかし、こうした大きな効果を手にするまでには紆余曲折がありました。従業員の働き方を根本から変革するということは、非常に困難なことです。私たちは数年間にわたり、試行錯誤を繰り返し、人事考課、マネジメント、教育制度、ITなど全ての要素に改善を加え、ようやくプログラムと呼べるまでに仕組みを収斂することができました。 このコンテンツは、私たちサン・マイクロシステムズが実践するSunオープンワーク・プログラムの中身を、失敗も含めて、その実践方法からテクノロジー、ノウハウまで総合的に公開する内容となっています。 働き方を変革しなければいけないことはわかってはいるものの、どこから手をつけていいのかわからない、他社の成功事例を知りたい、というマネジメントの方々の参考にしていただければ幸いです。 失敗から学んだ新しい働き方のヒント 事の発端はロンドンでした。ロンドンにあるサン・マイクロシステムズのフィールドセールスオフィスのマネージャは、ある日の午後、閑散としたオフィス内を見渡しながら、ふと根本的な疑問に思い至りました。 「そもそも外勤が基本のオフィスに、営業マン全員分のデスクが必要なのだろうか?」 このマネージャは、確固たる信念を持ちデスクの数を減らしました。全社員がオフィスに在席する時間はほとんどないのだから、何も困ることはない。これによってスペースコストを削減できる、そう考えたのです。 この考え方に賛同したアトランタのオフィスでもデスクの削減が行われ、社内的に「フレキシブル・フィールド・オフィス」と呼ばれるSunオープンワーク・プログラムの原型が誕生しました。 しかし、このプログラムは残念ながら失敗に終わります。このプログラムは、管理する側にはコスト削減等のメリットをもたらすものの、デスクを奪い取られた従業員には何のメリットももたらさなかったからです。営業マンは外出するのが当たり前という発想は、あまりに短絡的であり、一人ひとりの個性や働き方を無視したものでした。営業マンの中には、デスクでのプランニングを中心に業務を進め無駄に外出しない者もいたのに、そうした働き方は考慮されませんでした。彼らはデスクを奪われたことでかえって業績を落とし、会社に対する不満を爆発させました。
このままではいけないと私たちは考えました。しかし、元に戻せばそれでいいわけではありません。デスクを減らすことのメリットを生かしながら、問題を解決する方法はないか、様々な角度から検討が進められました。 調査の結果、実は営業部門に限らず、内勤部門と思われていた職種でもデスクに座り続けているわけではないという事実が判明しました。同じビルの中でも会議室や打ち合わせのため、多くの従業員は自席を離れて仕事をしていたのです。つまり全社規模でオフィス内のファシリティの有効利用がなされていなかったのです。 以前の失敗を繰り返さないよう従業員一人ひとりの個性や適性に配慮しながら、この課題を解決するべく考え出されたのが、ノンテリトリアル・ワークプレイスをコンセプトとするSunオープンワーク・プログラムなのです。 (*)ノンテリトリアル・オフィスとは、フリーアドレス型オフィスともいわれ、社員個人ごとに固定の自席を設けず、空いている席を自由に利用できるオフィス形態をさします。 |
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