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製造
 
 

2004年5月

スマートに、スムーズに

急成長するビジネスインテリジェントシステム市場

製造業者にとって、自社が業務をどう遂行しているかを知ることは重要ではありませんが、なぜ遂行しているかを知ることは重要です。それが、ビジネスインテリジェンスシステムの市場が急成長している理由の1つです。「主な利点はビジネスプロセスの強化です」と、調査を行ったIDCのアプリケーションおよび情報アクセス部門統括責任者であるHenry Morris氏は語っています。

2000年までに、製造業者は数十億ドルに値する企業システムをこぞって導入し、大変な価値のある業務のトランザクションデータを蓄積しました。しかしエンタープライズリソースプラニング(enterprise resource planning、ERP)、顧客関係管理(customer relationship management、CRM)、サプライチェーン、および同様のトランザクションシステムは、企業が業務をどのように遂行しているかという問いには答えられるものの、その業務をなぜ行っているのかという問いに答えることはできませんでした。

となれば、トランザクションデータを蓄積し、データ傾向を分析できるビジネスインテリジェンス(business intelligence、BI)システム市場が、現在ソフトウェアにおけるもっとも堅調な市場の1つであるのもうなずけます。調査会社Gartnerによれば、2001年には8%の伸びを見せています。

「ERPシステムではスクラップが増加している事実が把握できますが、BIシステムならどこでなぜ品質が低下しているかが把握できます」と、Cognosの製造業ソリューション担当役員であるPaul Hoy氏は述べています。

BIプロジェクトは、適切に導入すれば著しい利益が得られることを、最近のIDCの調査が示しています。この調査は、40を超える組織(約3分の1が製造業者)が実施した数百万ドル規模の大型プロジェクトに着目したものです。プロジェクトが大規模であるにもかかわらず、投資収益率(return on investment、ROI)は平均400%以上ときわめて高く、半数以上のプロジェクトは1年足らずで採算が取れています。

注目すべきは、多くのBIプロジェクトが営業に重点的に取り組むのに対し、この調査では、業務に主眼を置いた分析システムのほうがすぐれたROIを示したという点です。

「主な利点はビジネスプロセスの強化です」と、調査を行ったIDCのアプリケーションおよび情報アクセス部門統括責任者であるHenry Morris氏は語っています。

たとえば、営業分析は複数のスプレッドシートを一元化する作業の解消に役立ったのに対し、業務アプリケーションはボトルネックや非効率プロセスを取り出すなど、具体的な改善機会を提供したのです。

パッケージかベストオブブリードか

他の部門に比べ、製造業は既製ソフトウェアの主要市場の1つでした。理論的には、こうしたパッケージソフトウェアは完成品に近い状態で一般的な機能を提供するため、特別注文やツールベースの方法よりも迅速に導入できます。

「半導体製造業者にとってはタイミングが最も重要な要素なので、パッケージソフトが買えるのであれば、そちらを選ぶことになるでしょう」とMorris氏は述べています。

IDCの調査対象となった製造業者がBIプロジェクトを導入したとはいえ、その普及率はERPなどの分野での既製ソフトウェアの普及率よりははるかに低いものでした。Morris氏によれば、それは市場の未熟度を反映しています。ERPシステムとその前身が20年以上機能してきたのに対し、現在のBI市場は登場してから10年にもなりません。

「相対的に言って、利用できる(パッケージ)アプリケーションはそれほど多くありません」とMorris氏は述べています。

その少数のパッケージアプリケーションは、依然として数多くのアセンブルやカスタマイズを要します。IDCのデータでは、パッケージアプリケーションと個別オーダーアプリケーション間のROIの差が比較的小さいことがわかりましたが、これはパッケージを使用することによる節約がそれほど大きくないことを意味します。

「それは、解決しようとしている問題に関係しています。人は買えるものはすべて買いたがりますが、市場がいつもそのニーズに追いつくとは限りません。製造には数多くのセグメントがあり、多様な分野すべてにパッケージを提供するのは困難です」と、Morris氏は述べています。

それでも、品質管理のような分野でパッケージソリューションが登場し始めている、とCognosのHoy氏は語っています。たとえば、品質管理システムが限られた履歴傾向で発生する欠陥を報告するのに対し、分析システムはさらに掘り下げて、欠陥を材料や部品のサプライヤ、複合加工工作機械、オペレータ、時間帯などの要因に関連付けることができます。

サンは計画アプリケーション、シンクライアント、およびシステム統合サービスのためのサーバーを提供します。サンのパートナ(たとえばRetek、JDA、GERS、Tomax、SAP、およびAldata)がソフトウェアを提供します。

「主なメリットはビジネスプロセス拡張です。」と、アプリケーションと情報アクセスの調査を率いてるIDCの副社長ヘンリーモリス、は言います。

今後の動向

近い将来、業務スコアカードがBIシステムを補完し、重要業績評価指標(key performance indicator、KPI)を追跡するダッシュボードを提供することになります。重要業績評価指標を使用すると、特定の分析の実施が必要であることを示す警告を出すことができます。これらのシステムは、品質、収益性、オンタイムデリバリー、注文実行のサイクルタイムなどの領域を変換して、現在の傾向を表示し、主な指標に異常があった場合には掘り下げて詳細情報を得るよう、主要人物に警告できます。

スコアカードへの動きで、ビジネスインテリジェンスとトランザクションシステム間の境界はなくなりつつあるようです。エンタープライズアプリケーションインテグレーション(enterprise application integration、EAI)ベンダーであるWebMethodsInformaticaは最近、EAIブローカー間のリンクを共同開発し、バックエンドのデータ抽出機能を持つトランザクションシステムと、分析システム対応のデータウェアハウスを収容する変換ツールを統合しました。最新データのシステム分析は、製造業者がパフォーマンスの問題を発生後ではなく発生時に改善しようとする場合に役立ちます。

このシステムでは、たとえば、法令遵守や注文実行の遅れに関する潜在的な問題を示すトランザクションデータが抽出できます。ダッシュボードと同様に、ある基準を超えると、問題の調査をさらに進めるよう適切な人物に警告してくれます。

「これは、活動モニタリングを分析に結び付けるソリューションになるだろう」と、Informaticaのマーケティング部門統括責任者であるSanjay Poonen氏は述べています。


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