隣接町村と連携しSun Ray端末による実証実験に参加
高知県・大正町では、Sun Ray端末を使った「シンクライアント環境の実証実験」を進めている。四万十川中流域に位置する同町は、人口3,275人、職員数約100人の規模である(2004年10月末現在)。前任の國澤豪人氏は、1999年度に庁内LANを整備して以来、「セキュリティ強化、コスト削減、住民サービスの向上などの課題に取り組んできました」と話す。これらの解決にあたり、2002年に隣接する窪川町、大野見村、十和村の若手担当者と連携し、「情報化検討協議会」を発足。高知県が地域情報化の取り組みの一環として推進する高知コミュニティ・データセンター(高知CDC)のシンクライアント実証実験に2004年6月から参加した。
実証実験では、10台のSun Rayを総務課/町民課/産業課/建設課に導入。庁内LAN端末として、Officeツールやグループウエア、基幹業務システムなどを利用している。同町では、現行のクライアントPC環境に変更を加えることなく、Sun Ray端末を導入。両者は同じネットワークに接続され、並行運用されている。
停電時もデータが消えず安心
導入の結果、職員はカードの抜き差しだけで離席や退庁が可能になったほか、朝はカードを差すと前日の画面がそのまま出てきてすぐに続きを開始できるようになった。「起ち上げ、シャットダウンが簡単だと好評です」と、現担当者である総務課小野川哲氏。
画面の切り替えや処理性能もスピーディで問題がないという。「突然の停電で端末の電源が落ちても、作業中のデータそのものは遠隔地のサーバに置かれているため直接の影響がなく、復旧後も業務をすぐ再開できるので安心です」と続ける。一方、管理者側のメリットも確かめられた。たとえば、端末側にトラブルなどが起きた場合でも、自分のデスクの端末からリモートで一元管理できるため、素早く簡単に対応できるようになったのもそのひとつ。さらに、総務課長武内文治氏は「端末ごとのライセンス管理が不要で、負担が減りました。
また、カードの抜き差しでログイン/ログアウトが簡単にできることから、庁内におけるセキュリティの水準が大幅に底上げされています」と話す。次期庁内行政情報システムの構築にあたっては、情報共有、情報公開、個人情報保護に十分配慮したシステム構築を目指す小野川氏。「電算関係予算の経費節減は確かに大切ですが、行きすぎた制限を加えてユーザに不便な思いをさせてしまっては意味がありません。利便性の確保、管理容易性を実現する上で、トップおよびユーザからの理解も得られるシンクライアントの導入は自然である、と考えています」と高く評価されている。